「スマブラしてた？」30代女性に小学校時代のゲーム事情を調査 判明した“強タイトル“

■鍵を握るのは「兄弟」の有無…ではひとりっ子女性は？

　若年層の男女を対象に行われたとあるアンケート調査において「最近テレビゲームをした」と回答したのは男性が6～7割だったのに対し、女性は4割程度でした。スマホゲームではさほど大きな差がないのに対し、テレビゲームとなると若干の男女差が見受けられるようです。

　では彼らが小学生だった頃はどうだったでしょうか。（体感ではありますが）やはり小学生の頃、テレビゲームに夢中だった多くは男子であり、女子はさほど大きな関心を示してはいなかったように思えます。

　男子たちがコントローラーを持ち寄り『大乱闘スマッシュブラザーズ』やら『マリオカート』やらに興じていたあの頃、女子たちは一体どんなゲームライフを送っていたのでしょう。そこで、30代の女性複数名に（1）小学生の頃、ハマっていたテレビゲームはあるか。（2）小学生の頃、周りの女子はゲームやっていたか。この2点についてヒアリング調査を実施しました。

●「友達と遊んでもゲームはやらなかった」（30代女性・フリーター）

「持っていたゲームはゲームボーイカラーだと『テトリスアドベンチャー』と『ポケットモンスター金』。あとNINTENDO64だと『ポケモンスタジアム金銀クリスタルバージョン』と『スーパーマリオ64』と『星のカービー64』くらい」

　そう答えてくれたのは都内在住のフリーターの女性。ゲームソフトはわりと多く所持していたようです。「（2）小学校の頃、周りの女子はゲームやっていたか」については次のような回答を得られました。

「ポケモンは、みんなやっていました。派生のピカチュウとしゃべれるやつとか、『ポケモンスナップ』とかも。でも放課後、友達と遊ぼうってなった時にゲームはやらなかったです。コントローラー持ち寄ってうんぬんの記憶はないし、友達とゲームの話をした記憶もあんまりないです。でも弟がいたからソフトはありました」

　ソフトは弟のもので、やはりゲームはそこまでしていなかったとのこと。では何をして遊んでいたのかも気になるところではありますが、それは別問題として、「男兄弟の有無」が今回の調査の鍵となってきそうです。

●「ハム太郎とかのゲームが多かった」（30代女性・小売業）

「ずっとやっていたのは『星のカービィスーパーデラックス』とか『ポケットモンスター』と『ぷよぷよ』とかです。身の周りの女子たちもゲームはやっていました。でも男子はあまり選ばないようなハム太郎とかが起用されたゲームが多かったです」

　うってかわって、こちらの女性の周囲はゲーム好きの女子も多かったとのこと。ただし、ハマッていたのはキャラクターとのコラボゲーム。ここから、女児をターゲットにしたソフト数がそもそも少なかったという当時の業界事情が垣間見ることができそうです。なおこの女性には兄がいたため『ぷよぷよ』や『マリオカート』などの対戦ゲームに興じる機会も多く『星のカービィスーパーデラックス』などの協力プレイも頻繁にしていたとか。

　ここまで「兄」がいる、また「弟」がいる女性にヒアリングしてきました。では兄弟がいない場合どうだったのでしょうか。

●「ゲームは買ってもらっていませんでした」（30代女性・会社員）

「（兄弟はいないからか）ゲームも特に買ってはもらっていませんでした。たまに従兄弟のうちで『クラッシュ・バンディクー』とか『スパイロ・ザ・ドラゴン』するくらい。『ポケモン』も流行していたときは近所の男の子に貸してもらって少しやった程度です」

　そう答えてくれたのはひとりっ子だという会社員の女性。（大前提、個々の家庭の事情があるにせよ）男兄弟の影響の大きさを示唆してくれています。真っ先に思い浮かぶゲームが『マリオ』でも『カービィ』でもなく『スパイロ・ザ・ドラゴン』という点も妙なリアリティを感じさせてくれました。

　ここまでアラサー世代の女性に、小学生の頃のゲーム事情をヒアリング調査してきました。少ないサンプル数ながらも、概ね兄弟の有無が少なからず影響すると言えそうです。そして兄弟がいようがいまいが関係なく、子供らを夢中にさせる『ポケモン』の強さにも改めて圧倒されます。20年の時を経て、あの頃の少年少女の放課後を少しだけ覗き込むことができたような、そんな気がします。

（片野）