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「カウンタック」誕生から50年。時代に衝撃与えるも、意外な事実が次々と…?

マグミクス / 2021年6月3日 7時10分

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■ブーム当時は知らなかった意外な真実

 ランボルギーニ・カウンタックは、スーパーカーブームでもっとも注目されたクルマだったと思います。ブーム当時の書籍やプラモ、グッズ類を見ると、ほぼ一番にナンバリングされていました。

 その歴史を紐解きましょう。カウンタックはランボルギーニ・ミウラの後継機種として1971年に発表されました。この時の名前は「ランボルギーニ・カウンタックLP500」です。つまり今年2021年はカウンタック生誕50周年にあたるメモリーイヤーです。ちなみに「500」は、排気量が5000㏄クラスだったことを示しています。

 革新的かつ先鋭的なデザインは反響を呼びましたが、エンジンの冷却効率が悪く、そのまま量産することはできませんでした。そこでエンジンをミウラと同じ3929ccのものに換装し、「ランボルギーニ・カウンタックLP400」として生産ラインに載せられるようになります。

 ブーム当時はLP400をパワーアップしたものがLP500だとする情報ばかりでしたが、実はLP500はプロトタイプ。そこから改良されて量産されたのがLP400ということになります。

 そして、ブームの頃に言われていたカウンタックの「最高時速300キロ」というのも誤りで、実際は260キロ程度でした。最終仕様でも最高時速295キロだそうですから、まだ情報の少なかった時代ゆえの夢のスペックだったのかもしれません。

 また、当時は独特のドアを上に跳ね上がる他車と同様に「ガルウィングドア」と呼んでいましたが、公式には「シザードア」という名称で呼ぶようです。少しだけ特別感がありますね。

 ブーム後半によく取り上げられた「ランボルギーニ・カウンタックLP500S」ですが、現在では「ウォルター・ウルフ・カウンタック」と呼ぶのが定番みたいです。カナダの石油王でF1チームのオーナーでもあったウォルター・ウルフが特注したカウンタックというのは事実で、LP400にまでなかったリアウイング、タイヤはピレリP7というカスタム仕様が子供たちのハートをガッチリつかみました。改良を続けて3号機まで製作されているそうです。

 カスタム仕様といえば「ランボルギーニ・カウンタックLP500R」というワンオフの仕様もありました。黒いボディに白のラインというカラーリングが特別感をあおり、当時の子供たちの人気もひときわ高かったものです。その特別感ゆえか、田宮模型から1/12ラジコンカーとしては初の競技用スペシャルとして販売されていました。

■カウンタック人気で生まれた意外な影響

『アローエンブレム グランプリの鷹』DVD-BOX1(TCエンタテインメント)

 スーパーカーのトップモデルとしてもてはやされたカウンタックですが、その人気はさまざまな分野で大きな影響を与えています。

 スーパーカーブームの立役者である大ヒットマンガ『サーキットの狼』(1975~79年)では、ハマの黒豹の愛車として登場しました。このキャラにはモデルがいて、横浜在住で実際に黒いカウンタックに乗っていたそうです。

 TVアニメ『アローエンブレム グランプリの鷹』(1977年)では、主人公・轟鷹也の愛車として中盤から登場。そして、この番組バージョンでカラーリングされたカウンタックは、番組オリジナルマシンと一緒にナンバリングされて販売されました。実車としては唯一のラインナップで、当時のカウンタックの人気がよくわかります。

 ちなみに、鷹也が序盤に乗っていた番組オリジナルマシンのカトリ・スーパーロマンはカウンタックのイメージが強くあり、ドアはカウンタックと逆のシザードアになっていました。

 ブーム当時、もっとも子供たちが手にしたアイテムは、やはりスーパーカー消しゴムでしょう。ガチャポンや当たりくじなど、さまざまな形で販売されていました。当然、カウンタックは当たりだったことが多かったです。

 次いでトミカをはじめとするミニカー。さらにプラモデルなども人気の高い商品でした。もっとも品数が多かったのは1/24で、どのメーカーもラインナップにカウンタックを入れていたと思います。

 しかし、1/24のシャーシが共通のメーカーもあり、ホイルベースから逆算したサイズのため、正確な1/24でないものもありました。逆を言えば、それだけ売れていたということになります。

 このプラモデルのなかで忘れられない商品が、アオシマから販売された「合体マシン・カウンタック」。4つのマシンを合体させるとカウンタックになるという、おどろきの商品です。

 このシリーズは本来、ロボットや戦艦を合体させるというコンセプトだったのですが、カウンタックは当時の子供たちの人気も高かったのでラインアップされていました。つまり当時のカウンタックの人気は、テレビで活躍するロボットたちに匹敵するものだったということです。

 カウンタックが革命を起こしたと言えば、タカラのダイアクロンシリーズの「カーロボット」を忘れてはいけません。実在の車がロボットになるという斬新なコンセプトのシリーズの第1号となったのがカウンタックでした。

 しかも、カウンタックはその人気の高さゆえか、最初に販売された商品よりも実車に近づけたデザインで、シリーズ中盤に再度新しい商品が登場しています。このカーロボットが後にアメリカで「トランスフォーマー」として再誕するわけですから、その影響は海外にも及びました。

 筆者が大人になってから一度だけ公道を走るカウンタックを目撃したことがありますが、今でも興奮したことをおぼえています。やはりカウンタックは永遠にあこがれのスーパーカーですね。

(加々美利治)

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