【漫画】眠れないときの最終手段？ 参考にはならないであろう“ネタ”の入眠法の数々

■夢と現実が溶け合っているような不思議な世界

　Twitterで個性的なツイートを続けているナミキさん（@nmnoy）が、創作マンガ『入眠法』を公開しました。物語は「ここ2年、あまり眠れていない」という主人公の独白からスタート。その後、眠るためのさまざまな方法が紹介されていきます。

　しかし、作中で大真面目に紹介されているのは「弓矢投影法」などいずれも現実味のない謎の方法ばかり。読者からは「すごい面白かったです」「深淵がこちらを覗いていた」「冷静に狂ってる感じがとても好き」といった感想が寄せられています。

　作者のナミキさんに、お話を聞きました。

ーーナミキさんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

　昔アニメーションを作っていたんですが、手間がすごいのと映像っぽい感覚が離れてしまったのもあって、たまに「マンガでも描くか～」という気持ちになります。はっきりと“描き始めた”みたいな瞬間は分からないです。

ーー『入眠法』は、作品自体が夢と現実の境界が曖昧になったような不思議なマンガでした。この作品は、どのようなきっかけで描かれましたか？

　ちゃんと自主制作をしているか相互に監視し合うLINEグループを作ったんですが、そこで「俺はちゃんとやってるぞ」と報告するためにマンガを描きました。

　このマンガについての説明としては、コロナが流行る少し前にうつ病と診断されて、それに付随する感じで不眠症になりました。基本的には対うつ病なんですけど、かかってた心療内科が薬以外での治療をしなかったので、自分でいろいろ治療法を調べました。その時に考えた入眠方法がちょっと面白いかなと思ってネタ元にしています。

ーー“眠れない”というのは、どのような感覚なのでしょう。

　感覚はずっと続いてくんですけど、相対的に感性は弱くなっていくので全部のことがつまらなく感じていってつらいです。ずっと夜ならまだいいんですが、日が昇ってくると周回遅れになったような気分で焦燥感が出てきます。

『魔法少女まどか☆マギカ』のほむらちゃんが「時間を戻るたびにどんどんあなたと私は離れてく」って泣いてましたけど、ほむらちゃんも不眠症なんじゃないかな。

もっともらしく加えられている解説（ナミキさん提供）

ーー現実的な“入眠法”としては、何かナミキさんの個人的なおすすめの方法はありますか？

　昼は冷たい水で顔を洗ったりできるだけ日光を浴びて、夜は温めた牛乳を飲む。人に何かしてもらったらお礼と可能であれば返礼の何かをして、不愉快なことがあれば声に出して相手に言う。不眠に良いとされ、自分がそう信じられそうな漢方を飲んだり体操をする。

　単純に眠るだけなら断トツで睡眠薬が1位なんですけど、癖になったり身体悪くしたりするらしいので。入眠方法はいろいろあると思いますが、実際の効果はあまり関係なくて自分がどれだけその方法で安心できるかだと思います。

ーー作品に対する読者からの反応で、特に印象に残った声があれば教えて下さい。

　キャラクターが弓を構えるコマがあって、ページの進行方向の関係で本来の構えの向きと逆にしたんですけど、そのことを指摘されて「弓道好きな人って絶対いるよな」と思いました。体感なんですけど、弓道ぐらいの運動部と文化部の中間みたいな部活やってた人ってネットで多い気がします。僕も弓道部でした。

ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　ちゃんと絵の勉強をして、Twitterで発表するしないに関わらず手は動かしていきたいなと思います。スケジュールきつすぎなくてお金になれば仕事も受けたいです。

（マグミクス編集部）