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孫悟空の兄・ラディッツが「弱虫」と呼ばれる理由。性格や姿勢に原因が…?

マグミクス / 2021年7月25日 9時30分

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■一番手ゆえの不利? 徐々に悪評判が目立つように

『ドラゴンボール』には、インパクトのある登場をしたキャラクターが何人かいます。そのなかでもラディッツは、登場時のインパクトだけで言えば劇中でも一、二を争うほどの衝撃がありました。

 それまでファンタジー色のあった作品に、いきなり宇宙からやって来た宇宙人ということで衝撃を与え、これまで謎とされていた悟空の過去と秘密を明かします。さらに悟空の兄であり、その強さは主人公の悟空と当時の宿敵だったピッコロが組んで戦っても勝てなかったほどでした。

 アニメでは、ラディッツ登場のエピソードから『ドラゴンボールZ』にリスタートしたこともあって、初めて現れた最大の強敵だったと印象に残っていても不思議ではありません。しかし、実際にはそうはなりませんでした。

 その理由は、すぐにラディッツ以上の強敵であるベジータとナッパの登場で、一気に格下扱いされてしまったからです。さらにパワーだけなら手下である栽培マンと一緒とまで言われるありさまです。

 作品的に考えると、作中のパワーインフレによる最初の犠牲者かもしれません。これはスカウターの登場で、戦闘力が明確な数字になったことも後押ししています。

 本来なら悟空の兄という他キャラにはないポジションを持つラディッツですが、前述したように、その後の「実は最弱」という設定が彼を埋もれさせる原因になったのでしょう。

 しかし、本当にラディッツは弱かったのでしょうか?

 いつもなら強い相手を前にすると「ワクワク」していた悟空が、唯一「ガタガタ」したほどの強敵です。実の兄だったから、遺伝子的な何かを察知したのかもしれません。兄には勝てないと体に刻み込まれていたのでしょうか。

 また、幼い悟空より高い戦闘力を持っていたため、子供のころから王子であるベジータとともに前線で戦っていたという点も忘れてはいけません。……つまり設定上では弱いという要素は見当たらないのです。

 ドラマ的に分析すれば、それだけ強いキャラでも、後に控えているキャラが強いというパワーゲームだからという理由で話は終わりますが、ラディッツの行動を紐解くと、いくつか考えられる仮説が見つかりました。

■実力はあったのに「弱虫」なラディッツが残した功績

 ナッパが「弱虫ラディッツ」とバカにしていたことがあります。これはどういう意味なのでしょうか?

 それはラディッツがその言葉通り、弱い者としか戦ってなかったからと考えられます。

 好戦的だと言われてるサイヤ人ですが、強い者に挑む気持ちは必ずしも全員に備わっているものではありません。特にラディッツは殺されそうになると助けてくれと懇願しましたし、何よりもスカウターの警報数値を自分の実力より低く設定していたようです。

 公式ではラディッツの戦闘力は1500。ところが、カプセルに閉じ込められて暴れた悟飯の戦闘力は710と半分にも及びません。また悟空とピッコロの戦闘力が、まだ自分より低いというのに上昇させるたびにおどろき、圧倒していた序盤の戦いと違って後半は押されまくりでした。

 ここから想像すると、ラディッツは極度の怖がり、戦闘力によほど開きがある相手以外にはビビッてしまうのだと考えられます。

 どうしてそうなったのでしょうか? それはベジータとナッパに原因があるのかもしれません。

 ベジータもナッパも戦いを楽しんでいました。つまり一緒に行動するラディッツはふたりに任せれば戦わずに済むわけです。しかし戦わなければ強くなれない。そう考えると、ラディッツは子供のころから、大して戦闘力を上げていないと考えられます。

 子供時代にシッポを鍛えていた悟空と比べても、いまだにシッポを鍛えていなかったことを考えると、強くなるよりも楽をしたい……という性格が感じられませんか?

 悟空が良い師匠、環境に恵まれて努力で戦闘力を上げていたのに比べ、ラディッツは子供の頃の才能だけで楽をして生き延びてきたと考えられます。そう思うと、ナッパの「弱虫ラディッツ」という発言も納得できますね。

 そして、父親バーダックによく似た悟空に対して、ラディッツは髪形を見ると母親のギネに似ています。母親似だとすると、戦闘に向いていないという性格も遺伝していたかもしれません。逆に体力的には優秀な戦士だったバーダックの血を受け継いでいたため、子供のころはある程度強かったとも考えられます。

 以上のことから、ラディッツの強さにブレーキをかけていたのは、自分自身だったということでしょう。

 もしも、ラディッツに少しでも向上心があったら、主人公の生き別れの兄という絶好のポジションで人気が出ていたかもしれません。しかし、作品的にはサイヤ人襲来が最終回になってしまいますね。そう考えると、ラディッツの弱さがその後の『ドラゴンボール』の人気を作り出したといっても過言ではないでしょう。

(加々美利治)

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