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『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』大人を涙腺崩壊させた名セリフ4選

マグミクス / 2021年10月20日 17時10分

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■亡くなった愛娘の“いつかきっと”を叶えた姿に涙腺崩壊!

 2020年に公開されたアニメーション映画『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のBlu-ray&DVDが2021年10月13日に発売されました。興行収入21億円を超えるヒットを記録し、日本アカデミー賞優秀賞を受賞した話題作です。

 また、「金曜ロードショー」で2週にわたって放送されることが決定。10月29日にはTVシリーズを再構成した「特別編集版」。翌週11月5日に映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』を地上波初放送するということです。

 この記事では、「必ず泣けるアニメ」と再注目されている『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』TVシリーズ全13話から、大人をも涙腺崩壊させてしまう名セリフをピックアップして、同作の魅力を凝縮してご紹介します。

●「死なないで、ほしかったなぁ」

 まずは、「神回」のひとつとして知られるアニメ第7話。主人公・ヴァイオレットが、舞台作家であるオスカーが手がける戯曲の代筆をするエピソードです。

 美しい湖が目の前に広がるオスカーの家を訪れたヴァイオレットですが、依頼主のオスカーの目からは気力が感じられず、お酒ばかり飲んでいて戯曲制作を始めようとしません。実はその戯曲は、病死した娘・オリビアに生前聞かせてやっていた物語を子供向けの戯曲として完成させようとしていたもの。愛娘のことを思い出してしまい、手がつかないのです。

 オリビアと同じ髪色のヴァイオレットに次第に心を開いていくオスカーは、娘との思い出を語ります。

「フリルの付いた日傘が好きだった」というオリビアは自宅の前に広がる湖を見て「この湖を渡ってみたい。あの落ち葉の上なら歩けるかな?」「私がきっと湖を歩くところ、いつかきっと見せてあげるね」とオスカーに話していました。ですが、少しずつ衰弱していき、幼くして亡くなってしまうのです。

 その後、ようやく戯曲制作を始めたオスカーでしたが、戯曲の主人公が「傘をさして海を渡って父親に再会する」という情景が思い浮かびません。ヴァイオレットに「湖に浮かぶ木の葉の上を歩いてくれ」と冗談半分にお願いすると、オリビアの「フリルの付いた日傘」を片手に湖に向かって走り出します。

 湖に浮かぶ木の葉の上を歩くように跳躍するヴァイオレットの姿に、オリビアを重ねたオスカーは「(お父さんと)あと何千回だって呼ばれたかった……死なないでほしかったな……生きて……大きく育って……ほしかったな」と口にします。涙を流しながら思い出がフラッシュバックするシーンは、多くのファンを涙腺崩壊させました。

 戯曲を代筆し終えたヴァイオレットにオスカーは「君は死んだ娘の“いつかきっと”をかなえてくれた」と「フリルの付いた日傘」を渡します。この傘が同作のキービジュアルでヴァイオレットが手にしている傘なのです。この傘を目にするたび、オスカーとオリビアを思い出して目頭が熱くなる方は少なくないのではないでしょうか。

■ファンから最も評価の高いエピソード

●「手紙なんて書かないで、いま私と一緒にいて!」

 続いて、ファンから最も評価が高い「神回」アニメ第10話「愛する人はずっと見守っている」。お母さんが大好きな一人娘のアンの名セリフです。

 アンが人形に「まだお母さんのお客さん帰らないのかな? 早く帰っちゃえばいいのにね」と語りだすシーンから始まります。するとヴァイオレットが、重い病を患うアンのお母さんからの依頼で、郊外の屋敷を訪れます。

 お母さんのことが大好きな幼いアンは、ヴァイオレットが自宅に来たことが嫌で嫌でしょうがありません。「お客様は嫌い。私からお母さんを奪うんだもの」。お母さんがヴァイオレットとばかり一緒にいて、自分と遊んでくれなくなるのが嫌なのです。お母さんは体調が日に日に悪化。それでも「すぐ良くなるから」とアンに伝え、笑顔を見せるのです。

 ある日、倒れそうになったお母さんを見たアンは、不安が抑えられなくなり問い詰めます。

「わたしより大事な手紙なの?」
「わたし知ってる! お母さんがいなくなったら私ひとりよ。私はいつまでお母さんと一緒にいられるの?」
「これからずっとひとりになるなら手紙なんて書かないで、いま私と一緒にいて!」

 終始明るく振舞っていたアンですが、お母さんの病が治らないことを知っていたのです。泣きながら必死にお願いする姿に、涙が堪えられなかった視聴者は多いのではないでしょうか。

 ヴァイオレットは7日間かけて手紙を書き終えて郵便社へ戻ると「届く頃にはお母様は……」「お母様が大好きなお嬢様を残して……」と涙を流し、母娘の「愛」の形を知って感情があらわになります。

 そしてヴァイオレットが去った後、アンはお母さんに絵本を読んでもらうなど共に時間を過ごすシーンが描かれますが、やはりお母さんは亡くなってしまうのです。

 時は流れ、独りになってしまったアンのもとに1通の手紙が届きます。「アン、8歳のお誕生日おめでとう。悲しいことがたくさんあるかもしれない。でも負けないで。お母さんはいつもアンのことを愛してるわ」とつづられていました。それは亡くなった母からの手紙。これこそがアンと過ごす日々を犠牲にしてでもヴァイオレットと書いていた「未来のアン」へ宛てた手紙だったのです。

 その後も10歳、18歳、20歳と誕生日になるとお母さんから手紙が届くのです。お母さんの手紙の内容と共に、アンが成長していく姿にまた涙腺崩壊してしまう「神回」でした。

●「届かなくていい手紙なんてない」

 このセリフは、同作で幾度も登場したのでご紹介します。特に印象深いのが、郵便社の配達員・ローランドがアニメ第9話でヴァイオレットに放った「どれひとつ取ったって、誰かの大切な思いだからな。届かなくていい手紙なんてないんだ」というセリフ。ヴァイオレットが届けた手紙によって人々が喜ぶ姿が同エピソードで描かれました。

 電話の存在が描かれていない時代設定ということもあり、自分の気持ちを伝えるには面と向かって伝えるか手紙を書くしかありません。不便であるからこそ一生懸命書いた手紙から“想い”が伝わるのです。インターネット社会で日々不便を感じない世界で暮らす我々にとって、何か忘れてしまったものを思い出させる感慨深いセリフではないでしょうか。

 また、このセリフは前述の金曜ロードショーでも放送される『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』内でも出てきており、ヴァイオレットの同僚・ベネディクトが「届かなくていい手紙なんて、ねぇからな」と言っています。同作はつくづく、ヴァイオレットの周りの人たちが物語を盛り上げていて、心に残る美しいセリフを口にしているように思います。

●「私は今、『愛してる』も…少しは分かるのです」

 最後は、主人公・ヴァイオレットのセリフを紹介します。このセリフはアニメ最終話の第13話「自動手記人形と『愛してる』」で飛び出した印象に残るセリフです。

 これは、戦争が終わりを迎え、届かぬ手紙を運び届けるために開催された「航空祭」が描かれたエピソード。ここまで物語を盛り上げた登場人物たちが亡くなった方や伝えたい人へ手紙を書きます。ヴァイオレットが書く手紙の宛先は、上官・ギルベルト少佐。戦争時の別れ際に「愛してる」と言われたことがキッカケで、自動手記人形として働きはじめた大切な人です。

 はじめは何を書けばいいか分からなかったヴァイオレットですが、少佐の母親から「あの子は生きてる。心の中で。だから決して忘れない。思い出すたびつらくても、ずっと思って生きてくわ。だって今も愛しているんだもの」という言葉を伝えられると、少佐の死を受け入れたような表情と仕草を見せ、ついに手紙を書き終えました。

「親愛なるギルベルト少佐」という言葉で始まる手紙には「最初は少佐のお気持ちが何ひとつ分かりませんでした」「私は今、愛してるも……少しは分かるのです」となどと、同作のテーマである「愛してる」の意味をヴァイオレットは知ることができたことが最終話で描かれました。

 物語が進むたびに少しずつヴァイオレットが成長する姿は涙腺崩壊必至。「生きにくさ」を乗り越えてひとりの女性として自立していくヒューマンドラマは多くの視聴者の共感と感動を呼びました。

* * *

 以上、大人をも涙腺崩壊させてしまう“名セリフ”を紹介しましたが、まだまだ非常に多くの感動的なセリフがあり、全てを紹介しきれませんでした。皆さんの心に残っている、涙腺崩壊必至のセリフやエピソードは何ですか?

(中島憲太郎)

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