1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. ゲーム

ゲームボーイの名移植ソフト3選 「ここまでできるのか!」開発陣の力量に感動

マグミクス / 2022年4月21日 6時10分

写真

■試行錯誤が見られる「ゲームボーイ」の名移植ソフト

 アーケード筐体から据置型ゲーム機へ。そして据置型ゲーム機から携帯ゲーム機へ……という具合に、ゲーム業界ではプラットフォームの垣根を超えた「移植ソフト」がこれまでに数え切れないほど発売されました。

 移植ソフトのなかには、オリジナル版の再現にこだわったもの、オリジナル版にはないアレンジ要素を施してゲーム性を強めたものなど、移植に際して優れたこだわりが見られるソフトも存在します。

 今回は1989年4月21日に発売された任天堂の携帯ゲーム機「ゲームボーイ」(以下、GB)を対象に、ハードスペック及び容量面の制限を感じさせない「名移植ソフト」を筆者の独断で3本選びました。ゲーム内容を踏まえつつ、移植時の工夫についてもご紹介します。

●『パロディウスだ!』

 ネタ要素に振り切ったコナミ産シューティングゲーム『パロディウス』。そのシリーズ第2作目をゲームボーイへ移植して生まれたのが『パロディウスだ!』です。

 本作はGBのハード性能をフル活用し、オリジナル版(アーケードゲーム)の再現に力を入れているのが特徴。モノクロ画面ながらもグラフィック周りを忠実に描いているほか、プレイアブル機体の武装もしっかり実装しています。

 容量面の都合で一部ステージが削除されているものの、その代わりと言わんばかりに、ファミコン版(移植ソフト)で泣く泣く削除された敵キャラクター「ちちびんたリカ」がまさかの復活。インパクト抜群の専用モーションも遜色なく再現してあります。

 抑えるところは抑え、技術的に再現できそうな箇所は工夫を凝らして取り入れる。総合的に見て、本作はオリジナル版のテイストを損なうことなく体現してみせた名移植ソフトと言えるでしょう。

●『ファンタズム』

 ジャレコが手掛けたGB向けアクションゲーム『ファンタズム』は単なるベタ移植に留まらず、オリジナル版の問題点を解消した「完全版」として知られています。

 本作は「霊体となって敵キャラクターに憑依する」ゲーム性が最大の特徴ですが、オリジナル版(アーケードゲーム)では、「憑依先のキャラクターを任意のタイミングで切り替えることができない」という問題を抱えていました。この不満をスッキリと解消したのがGB版で、セレクトボタンを押すといつでも憑依先の切り替え(キャラクターの乗り捨て)が可能になったのです。

 こうしたシステム面の改善に加え、歯ごたえ抜群のゲームプレイが楽しめる「エキスパートモード」の追加、そしてオリジナル版には登場していない新キャラクター「透明人間」の実装など、GB版は限られたスペックのなかで豊富なアレンジが施されていました。

 また、オリジナル版よりもデフォルメ調に変化したキャラクターデザインも特徴的。現在はニンテンドー3DS向けにバーチャルコンソール版が配信されており、以前よりも手にとって遊びやすくなっています。

●『スーパードンキーコングGB』

 最後にご紹介する『スーパードンキーコングGB』はタイトル名の通り、スーパーファミコン用ソフト『スーパードンキーコング』に基づいた作品です。

 しかし、厳密には移植と言うよりも、「オリジナル版のゲーム性を踏襲した新作」に近い作風かもしれません。と言うのも、本作の収録ステージは新規デザインのものが多く、オリジナル版にはなかったギミックも多々見られるからです。

 ここまで踏まえると、一見別のゲームに思える『スーパードンキーコングGB』ですが、キャラクターグラフィックはしっかりとオリジナル版に準拠。「GBだから動きもカクカクなのでは?」と侮ることなかれ、本作はオリジナル版をほうふつとさせるモーションを見事に再現しています。

 移動中の歩行動作にはじまり、ジャンプや攻撃(ローリング)の動きも、90年代のGBソフトとは思えないほどに滑らか。ステージ背景のグラフィックも描き込み量が凄まじく、「ここまでできるのか!」と開発陣の力量に感動を覚えました。

 ちなみに、「スーパードンキーコング」シリーズの移植ソフトはゲームボーイカラーやゲームボーイアドバンスでも発売済み。どちらもオリジナル版の完全再現に重きが置かれており、新要素を意欲的に取り入れた『スーパードンキーコングGB』とは異なる魅力が秘められています。

(龍田優貴)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください