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麻雀を覚えたきっかけのマンガは? イカサマと哲学、勝負師の世界に憧れる名作たち

マグミクス / 2022年6月28日 19時40分

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■勝負の世界に憧れる!読むと打ちたくなる麻雀マンガ

 麻雀界は「Mリーグ」や「雀魂」の流行など、近年さらなる盛り上がりを見せています。今の時代だと、こういったコンテンツから麻雀に興味を持って始める方も多いかもしれませんが、これまでに麻雀を覚えた人たちのなかには、「きっかけはマンガ」だったという方も多いのではないでしょうか。作中の描写だけでルールはわからずとも、登場人物たちのかっこよさや勝負の熱さにシビれて実際に覚えてみた……なんて方もいるはずです。

 テーマを麻雀に絞ったマンガ雑誌「近代麻雀」はいまだに根強い人気を誇っていますが、かつては「近代麻雀オリジナル」「近代麻雀ゴールド」などの姉妹誌まで発行されていた過去があるなど、日本において「麻雀マンガ」は一大ジャンルといえます。

 この記事では、多くの人が麻雀を覚えるきっかけとなったであろう、人気麻雀マンガを振り返ります。

●『哲也-雀聖と呼ばれた男』

「週刊少年マガジン」で連載されていた『哲也-雀聖と呼ばれた男』は、少年誌での連載ながら、相当な人気を誇る麻雀マンガです。大きな魅力のひとつは、戦後すぐの手積み時代だからこその「イカサマ」。主人公・阿佐田哲也の「イカサマってのは 相手にバレて初めて イカサマになるんだ」というセリフが象徴する通り、同作ではイカサマも美学のひとつとなっています。

 哲也の師匠的な立場である房州が発した「まいっちゃうよなァ、こりゃ天和(最初の14枚の配牌でアガっている状態)だ」など、作中には印象深いセリフも多数。麻雀中に天和を自力でアガった米兵が射殺されたことすらあり、その容赦ないダーティな世界観に憧れを抱いた人も多いでしょう。

 ルールがわからなくても楽しめるマンガでありながら、読んでいると強烈に麻雀を打ちたくなる作品です。『哲也』から入った人は、狙った目を出すサイコロの振り方や、手牌と自山下段の14枚(天和完成済)をスキを突いて入れ替えるという高度過ぎるイカサマ「つばめ返し」の練習をした人も多いのではないでしょうか。

●『アカギ 〜闇に降り立った天才〜』

 麻雀マンガの金字塔とも言われる『アカギ』。作者は「カイジ」シリーズ、『銀と金』『天 天和通りの快男児』などでも知られる福本伸行先生です。

 本作の魅力は何といっても、主人公・赤木しげるのかっこよさにあります。相手の根本まで見透かした上で繰り出される、常軌を逸した戦術。そして、どちらかが倒れるまで、勝負の後は骨も残さないとまで言う、筋金入りの狂気。憧れずにはいられません。

 借金まみれの南郷に向かって放った赤木の最初のセリフ、「死ねば助かるのに……」をはじめとする、福本先生独特のセリフ回しは非常に中毒性が高いです。「……きたぜ ぬるりと…」「じじぃ…その牌だ…!」などのセリフは汎用性が高く、『アカギ』で麻雀を覚えたという方は、実戦で一度は口にしたり、思い浮かんだりしたことがあるはずです。

■これまでと全く違う層を取り入れた「麻雀能力バトル」

異色の美少女麻雀マンガ『咲-Saki-』1巻(スクウェア・エニックス)

●『咲-Saki-』

 麻雀の新たなファン層を開拓した作品と言えるのが、美少女麻雀マンガ『咲-Saki-』です。主人公は女子高生、絵柄もいわゆる「萌え絵」。ページからタバコの煙が立ち上ってきそうなこれまでの麻雀マンガとは、まったく異なるものでした。

 そしてもうひとつの特徴が、対局中にもはや超能力と言えるレベルの個性がぶつかり合うこと。主人公の宮永咲は嶺上開花が得意で、3連続カンからの嶺上開花で数え役満をあがるなど、ありえない芸当を見せます。

 他のキャラもすさまじい能力を持っていますが、なかでも読者を驚かせたのが、東横桃子というキャラクターでした。彼女は「ステルスモモ」の異名を持っており、なんと対局者が彼女を認識できません。彼女がリーチをしても気づかれず、逆に当たり牌を出しても気づかずロンできないのです。

 こんなぶっ飛んだ要素もありつつ、団体戦をメインにして女子高生どうしの友情が描かれるなど、これまでの麻雀マンガにない魅力が詰まっています。一大ブームを巻き起こし、麻雀ファンの裾野を広げました。

●『天牌』

『天牌』は、これまで紹介してきた作品よりは、リアルに近い世界観の作品です。麻雀マンガでは裏世界を描くのが王道なだけに、『天牌』でもヤクザが出てくるのですが、ほかにも現役東大生だったり、酒屋の息子だったり、様々な境遇の人物が登場する群像劇となっています。そして、それぞれのドラマが濃く、ハードボイルドな魅力に満ちているのです。

 谷口隆の弔い戦でのベテランの入星、三國、黒沢によるセリフ「そこに北はあるんだよ」「俺たちはその場所に北が存在するために摸打を繰り返してるんだ」「せっかく3人で作り上げた麻雀の血流が 血栓よろしく 坊や1人で止まっていることを自覚しな」は、本作の魅力が凝縮された屈指の名言でした。正直、理論は現実的ではなく理解しづらいのですが、強者の哲学を目の当たりにすると、憧れざるを得ません。

 現代はオンラインでの麻雀がかなり浸透していますが、『天牌』は麻雀をやりたくなるのはもちろん、雀荘に行きたくなるマンガとも言えるでしょう。

(古永家啓輔)

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