NHKラジオ第1、第2一本化へ BS1、プレミアムも 23年度受信料値下げで

毎日新聞 / 2021年1月13日 19時22分

記者会見するNHKの前田晃伸会長=東京都渋谷区のNHK放送センターで2021年1月13日午後3時50分(代表撮影)

 NHK経営委員会(委員長・森下俊三関西情報センター会長)は13日、2021~23年度の中期経営計画を全会一致で議決した。武田良太総務相などから強く求められていた早期の受信料値下げは、支出削減などで捻出する事業規模の1割に当たる700億円程度を原資にして、計画最終年度の23年度に実施する方針を打ち出した。値下げの原資には、剰余金を積み立てる制度の導入も盛り込んだ。値下げは、12年度、19~20年度に続き3回目。

 受信料の値下げは、番組経費や営業経費の削減のほか、東京都渋谷区で進む新放送センター建設計画の抜本的な見直しで原資を捻出する。積み立てている剰余金を値下げに使う制度は、NHKの要望に基づき、総務省が18日召集の通常国会での法改正を準備している。一定水準を超える剰余金を値下げの原資として積み立て、値下げに充てる仕組みにする。

 NHKの前田晃伸会長は13日の記者会見で、受信料値下げについて「引き下げが恒常的か、一過性かは収益構造がどうなっているかを見ないと何とも決められない」と説明。詳細は「値下げ幅は22年度が終わったところで議論する。還元の仕方は今後検討する」と述べるにとどまった。

 割高感が指摘されていた衛星契約受信料は、地上契約と衛星契約の一本化のほか、ネット利用者もにらんだ「総合的な受信料」の検討を進めるとした。

 チャンネル数の削減も盛り込み、衛星放送の「BS1」「BSプレミアム」は23年度に一本化し、AMラジオの「第1」「第2」の一本化は25年度で検討するとした。BS8Kも、今夏の東京オリンピック後に在り方を検討する。

 事業収入は、19~20年の受信料値下げやコロナ禍などの影響で、20年度予算の7204億円から、23年度には6880億円に減収する見通しを示した。事業支出は、20年度予算の7354億円から、番組制作や設備投資の見直しなどで3年間で計550億円程度を削減し、23年度には6800億円に縮小する。一方で、「新しいNHKらしさ」の追求のため、緊急報道や大型番組制作などに3カ年で150億円程度を重点投資する。【松尾知典、丸山進】

「NHK経営計画」骨子

・受信料を2023年度に値下げ。衛星契約受信料も含めた総合的な受信料の導入を検討

・番組のジャンル別の予算管理や営業経費の構造改革などで3年間で700億円規模の支出を削減

・値下げの原資は、支出の削減のほか、新放送センター建設計画の見直しや剰余金を積み立てる制度の導入などで確保

・衛星放送は23年度中にBS1とBSプレミアムを一本化。将来はBS4Kと合わせ1波に集約することも検討

・ラジオは25年度にAMの第1、第2を一本化し、AMとFMの計2波に集約

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