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下水から「ボコボコ」 あっという間に家浸水 氾濫の岐阜・大垣

毎日新聞 / 2024年8月31日 19時28分

冠水した道路を犬を抱いて自宅に戻る男性=岐阜県大垣市赤坂東町で2024年8月31日午後2時21分、稲垣洋介撮影

 台風10号の接近に伴い、31日に断続的に強い雨が降り続いた岐阜県。市内を流れる杭瀬川の水が氾濫危険水位を超え、警戒レベルが最も高い「緊急安全確保」が出された大垣市赤坂東地区の685世帯(2049人)では、道路の冠水や家屋の浸水被害が相次いだ。

 岐阜県によると、31日午前11時10分ごろ、大垣市を流れる杭瀬川の上流の同県池田町で川が氾濫。同市赤坂東地区では同11時25分ごろ、氾濫の危険性が高まり、浸水が確認されたため、市が緊急安全確保を出した。

 国土交通省のホームページによると、杭瀬川にかかる赤坂大橋(大垣市赤坂町)の観測所では同日午前11時20分時点で氾濫危険水位(2・5メートル)を超える3・37メートルを記録し、正午過ぎのピークには3・53メートルまで達した。

 旧中山道沿いの自宅が浸水した富田久美子さん(47)は「家族の声が聞き取れないほど猛烈な雨が降り、下水がボコボコと音を立てて水があふれてきた。本当にあっという間だった」と振り返った。

 近所に住む娘の家に避難した林節子さん(80)も「気づいたら家の周りは水浸しで、玄関を開けたら、みるみる水が入ってきた。怖かった」と声をひそめた。

 同地区の赤坂小学校の体育館には4世帯6人が避難。1人暮らしの西村巻子さん(86)は「自宅前の川があふれ始めたので福祉施設の職員に手伝ってもらい、なんとか逃げることができた。また雨が降るかもしれず、家に戻ろうか決めかねている」と話した。避難所の市職員は「自宅の周りが冠水し、ここまでたどりつけない人も多いのでは」と話していた。

 大垣市によると、同地区の被害は堤防を越えてあふれる河川氾濫ではなく、短時間での集中豪雨で下水道の排水能力を超えた時に起こる「内水氾濫」の可能性が高いという。【稲垣洋介】

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