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文芸評論家の福田和也さん死去 63歳 保守派の論客、文壇でも活躍

毎日新聞 / 2024年9月21日 11時40分

文芸評論家の福田和也さん=東京都内のホテルで2005年12月26日、松田嘉徳撮影

 保守派の論客として知られた文芸評論家、慶応大名誉教授の福田和也(ふくだ・かずや)さんが20日、急性呼吸不全のため死去した。63歳。葬儀は近親者で営む。喪主は妻圭子(けいこ)さん。

 東京都出身。慶応大大学院修士課程仏文学専攻修了。ナチス・ドイツに加担したフランスの文学者を論じた「奇妙な廃墟」でデビュー。文芸評論家の江藤淳さんに見いだされた。近代日本のあり方を問い直し、文芸評論だけでなく社会批評や評伝など、文壇、論壇の双方で活躍した。食や教養を巡るエッセーも執筆し、ワイドショーにもコメンテーターとして出演するなど幅広い分野で発信を続けた。複数の文学賞の選考委員を務めた。

 1993年「日本の家郷」で三島由紀夫賞、96年「甘美な人生」で平林たい子文学賞(評論部門)を受賞。2000年の「作家の値うち」では、作家100人の小説を100点満点で採点し、その辛口の評価が話題を呼んだ。評論家の坪内祐三さんらと文芸誌「en-taxi」の創刊、編集にも携わった。

 02年「地ひらく」で山本七平賞、06年「悪女の美食術」で講談社エッセイ賞。20年11月~22年8月には「サンデー毎日」に不定期で、エッセー「コロナ禍の名店を訪ねる」を連載し、23年4月、「保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである」として単行本化された。体調不良のため、この7、8年は活動のペースを落としていた。

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