「青春のすべてをかけた」 宝塚星組トップ、礼真琴さん退団会見
毎日新聞 / 2024年9月24日 14時18分
宝塚歌劇団を2025年8月に退団すると発表した、星組トップスターの礼真琴(れい・まこと)さんが24日、大阪市内で記者会見を開いた。白いスーツ姿で臨んだ礼さんは「宝塚歌劇は青春のすべてをかけた場所。最後の最後まで、みんなが背中を追い続けたい存在であるよう、努力していきたい」と語った。
トップ就任から、新型コロナウイルス禍などによる公演中止を経験。ようやく通常通りに公演ができるようになり「宝塚歌劇110周年という記念すべき年を、自分なりにまっとうしてから卒業したいという思いが、自然に出てきた」と、退団を決意したという。
組のメンバーには、宝塚大劇場公演千秋楽前日の今月21日に伝えたといい「みんな覚悟して、真剣にかみしめるように聞いてくれた」と振り返った。12月に退団する相手役の舞空瞳さんには、稽古(けいこ)中に伝え「お互いに何を星組のみんなに残していけるのか話し合った」。「卒業の時期はそれぞれ別になったけど、2人で決めたゴールが『これでよかったんだ』とみんなに思ってもらえるように、精いっぱい頑張ろう」と話したという。
同じ95期生のうち、トップスターとして同時期に活躍し、今年退団した花組の柚香光(ゆずか・れい)さんと月組の月城(つきしろ)かなとさんには直接連絡し、退団を伝えたという。同じく同期生で雪組の次期トップスターに決まっている朝美絢(あさみ・じゅん)さんには「自分が残せるものを全てアーサ(朝美さん)に託したい」と、身ぶり手ぶりで説明。「95期で良かったな、幸せだなと常々思っています」と笑顔で話した。
礼さんは東京都江戸川区出身。09年に首席で入団し、星組に配属された。歌、ダンス、芝居とも高い実力を誇り、19年にトップスターに就任。ミュージカルの大作「ロミオとジュリエット」「1789」、インド映画を舞台化した「RRR」などで組を率いた。23年8月、「コンディションを整えるため」として休養し、24年の正月公演で舞台復帰した。
25年1月には、現役タカラジェンヌとして3人目となる日本武道館でのコンサート開催が決まっている。退団公演は25年4~8月に宝塚大劇場と東京宝塚劇場で上演される「阿修羅城の瞳」「エスペラント!」。【水津聡子】
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