写真家の細江英公さん死去 91歳 三島由紀夫を撮った「薔薇刑」
毎日新聞 / 2024年9月25日 21時6分
人間の身体に迫る大胆な表現で、戦後写真界の中心的存在として国際的に活躍した写真家で文化功労者の細江英公(ほそえ・えいこう、本名・細江敏広=ほそえ・としひろ)さんが16日、左副腎腫瘍のため死去した。91歳。葬儀は家族で営んだ。喪主は長男賢治(けんじ)さん。
山形県生まれ。東京写真短大(現・東京工芸大)写真技術科卒。1959年、川田喜久治さんや奈良原一高さんらと写真家集団「VIVO」の設立に参加。独創的な写真表現を模索した。
人気作家、三島由紀夫をスキャンダラスな演出で撮影した63年刊行の写真集「薔薇(ばら)刑」で国内外の耳目を集め、日本写真批評家協会作家賞を受賞。舞踏家の土方巽(ひじかたたつみ)、大野一雄らとも交流を持ち、秋田の自然の中で土方の姿をとらえた写真集「鎌鼬(かまいたち)」で70年に芸術選奨文部大臣賞。海外の画廊と相次いで契約を結ぶなど、日本を代表する写真家の地位を確立した。
ほかの作品に「おとこと女」「抱擁」「ガウディの宇宙」「死の灰」など。東京工芸大教授を務めたほか、山梨県の「清里フォトアートミュージアム」館長として若手写真家の作品収集や育成に尽力した。98年紫綬褒章。2007年度に写真集「胡蝶(こちょう)の夢」などで第49回毎日芸術賞。10年文化功労者。17年旭日重光章。03年には英国王立写真協会から、世界を代表する写真家7人のひとりとして創立150周年特別勲章を受章した。
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