専業主婦優遇「3号」廃止見送り 厚労省、次期年金制度改革で
毎日新聞 / 2024年12月12日 18時0分
厚生労働省は、来年の通常国会に法案の提出を目指している年金制度改革で、会社員らに扶養される配偶者が年金保険料を納めなくても基礎年金を受け取れる「第3号被保険者制度(3号)」の廃止を盛り込まない方針だ。パート従業員らの働き控えを招く「年収の壁」の温床と批判され、日本商工会議所や連合などが将来的な廃止を求めていた。直ちに廃止すると不利益を被る人が多いため、本格的な議論は5年後の次回以降になるとみられる。
公的年金制度の加入者には三つの区分がある。自営業者やフリーランスなど国民年金の保険料を自ら納める「第1号被保険者」と、会社員や公務員など労使折半で厚生年金保険料を支払う「第2号被保険者」に加え、3号だ。3号の主な加入者は専業主婦やパート労働者らで、勤務する企業の規模が従業員50人以下なら年収130万円、51人以上なら同106万円未満であれば3号にとどまれる。
3号は1985年に、サラリーマン世帯の専業主婦でも自分名義の年金権を確保できるよう創設された。当時は約1093万人が加入していたが、共働き世帯の増加を背景に今年5月時点で約676万人に減少。20代女性で3号の人は1割未満だが、35歳以上になると約3割を占める。
10月以降、連合や日本商工会議所、経済同友会が中小企業の人手不足を背景に「将来的な廃止」を求める提言を公表。共働きが増加する中、働かずに年金を受け取れることに不公平感も残り、男女の賃金格差を助長するとの批判も上がる。
年金制度改革を議論する厚労省の社会保障審議会年金部会では、これまで3号のあり方を複数回議論している。委員からは「女性の就労を阻む」と廃止を求める意見が上がる一方、「3号には所得保障機能がある」などと存続を求める声もあり、現段階で議論は収束していない。
年金制度は5年に1度見直されており、厚労省は次回以降、廃止するかどうか本格的な議論を始める方向だ。当面はパート労働者が厚生年金に入りやすくなるよう要件を緩和し、3号からの移行を目指している。【宇多川はるか】
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
第3号被保険者の廃止は時間の問題…日本の経済団体が足並みそろえて提示した"踏み込んだ提案"の中身
プレジデントオンライン / 2024年12月13日 16時15分
-
パート優遇に批判も=企業負担見直しで特例制度―厚生年金
時事通信 / 2024年12月10日 15時24分
-
【速報】106万円の壁は撤廃へ 週20時間以上働けば厚生年金加入へ 年金制度改正議論大詰め きょう年金部会で方向性まとまる
日テレNEWS NNN / 2024年12月10日 14時0分
-
中室牧子教授 “主婦年金”段階的廃止案に「全面的に賛成…古い時代の制度、働き手を増やすため」
スポニチアネックス / 2024年12月5日 14時7分
-
財界、労組の年金改革案の残念な中身 高所得者の年金カット、支給開始年齢引き上げ、3号制度廃止…
47NEWS / 2024年11月22日 10時0分
ランキング
-
1「103万円の壁」巡り、自民・公明が123万円への引き上げ提案…国民民主「話にならない」
読売新聞 / 2024年12月13日 21時49分
-
2「対局継続無理」異例の終局 渡辺九段が脚の痛みで投了 A級順位戦
毎日新聞 / 2024年12月13日 21時11分
-
3自殺したTOTO社員の労災補償不支給を取り消し、うつ病発症と死亡の因果関係認める…東京地裁判決
読売新聞 / 2024年12月13日 18時31分
-
4「息子に申し訳ない気持ちも」両親が会見 長野中3死亡事故、最高裁弁論
産経ニュース / 2024年12月13日 19時54分
-
5騒ぐ高齢客に「皆様外でお待ち頂いております」連呼→撃退 コメダ店員の毅然対応に称賛の声
J-CASTニュース / 2024年12月13日 17時46分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください