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農家の負担軽減へ、ドローンで柿運ぶ実証実験 27年度実用化目指す

毎日新聞 / 2024年12月14日 16時30分

柿を入れたコンテナをつり下げて道の駅「青洲の里」に到着したドローン=和歌山県紀の川市で2024年11月21日午前11時39分、藤原弘撮影

 和歌山県紀の川市と通信大手のソフトバンク(本社・東京)は、ドローンで市特産の柿を運ぶ実証実験を行った。農家の負担軽減や、運搬コスト削減を図る取り組み。今後も実験を続け、2027年度の実用化を目指す。

 使用したドローンは、最大30キロの荷物を積載して16キロの距離を運ぶことができ、秒速20メートル程度で自動航行できるという。

 11月21日に行われた実験では、農産物直売所のある道の駅「青洲の里」(同市西野山)を出発して高さ約130メートルまで上がり、約4キロ離れた農園に向かった。農園で柿が入った約20キロのコンテナをつり下げ、道の駅に戻った。積み込み作業なども含めて35分ほどで往復した。

 ドローンの用途を広げるのも課題といい、地震や豪雨災害の発生時の被害確認を念頭に、上空から道の駅近くのため池などの撮影も行った。

 実験に訪れた岸本健市長は「実用化できれば、薬の配送などいろいろなことに使えると思う」と期待。実験に協力した「まつばら農園」代表の松原好佑さん(35)は「運搬にかかっている時間を栽培などに充てることができる」と話した。【藤原弘】

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