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宇宙旅行の現状と未来予想|日程や内容、費用など宇宙ビジネスの今を解説

楽天お金の総合案内 みんなのマネ活 / 2022年7月14日 10時0分

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宇宙旅行の現状と未来予想|日程や内容、費用など宇宙ビジネスの今を解説

最近、宇宙旅行が話題になることが多くなっています。富裕層が高額な費用を支払って、宇宙旅行を実現したというニュースを目にすることもあります。世界中をつなぐインターネットが普及し、経済のグローバル化が進む中、これからの人類の興味は宇宙に向いていくのかもしれません。将来、宇宙旅行が一般化すれば、だれでも宇宙空間や別の星に行けるようになる、という時代が来る可能性もあります。市場規模の拡大も見込まれる宇宙旅行。ここでは、現在の宇宙旅行の現状と未来の予測について解説していきます。

宇宙旅行にはどんな種類がある?内容と費用をチェック

宇宙旅行にはどんな種類がある?内容と費用をチェック

宇宙旅行プランの提供会社と

 

宇宙旅行プランの提供会社と費用

※2022年6月27日時点の1ドル=135円10銭で計算しています。

 

・無重力を体験する小宇宙旅行
宇宙旅行にはさまざまなタイプがあります。手軽なものとしては、無重力状態を数分間体験して帰ってくるというもの。ブルー・オリジン社が提供する小宇宙旅行では、宇宙船「ニュー・シェパード」に6人が乗り込みます。打ち上げ後は高度100kmに達し、無重力状態を体験可能。その間大きな窓からは、宇宙空間を眺めることもできます。帰りはパラシュートのついたカプセルで地上へ帰還。料金は20万ドル(約2,700万円)からとなっています。

 

ヴァージン・ギャラクティック社が提供しているのも、数分間の宇宙空間体験。乗員2名、乗客6名が搭乗可能な宇宙船「VSSユニティ」で高度80kmの宇宙空間を目指します。母機とドッキングした状態で上昇を開始し、分離してさらに上昇。高度80kmに達すると落下を開始し、無重力状態を体験します。地上への帰還は飛行機の着陸と同じような形。料金は45万ドル(約6,080万円 )です。

 

ブルー・オリジン社やヴァージン・ギャラクティック社のように、地上から出発したのち高度100km程度まで上昇して地上に帰還するのは、サブオービタル飛行と呼ばれています。

 

・数日間滞在する宇宙旅行
宇宙ステーション内に8日間滞在するという、長めの宇宙旅行を提供しているのは、スペースX社。宇宙船「クルードラゴン」で、1日かけて国際宇宙ステーションのISSへ到達。帰りも1日かかります。宇宙ステーションには仕事として勤務する宇宙飛行士もいますが、そこで自由に過ごすことができます。料金は1人当たり5,500万ドル(約74億円)。かなりの富裕層でなければ支払えない金額と思われます。

・宇宙を経由して移動する旅行
地球上の2つの地点を短時間で結んでいるのは、現在のところ航空機ですが、これに代わるものとして開発・計画されているのが、「スペース・プレーン」です。航空機のように滑走路を使って離着陸するのですが、大気圏からの離脱と突入も可能で、宇宙空間での飛行が可能となっています。これを利用すると、ワシントンー東京間が2時間で移動できるなど、移動時間を短縮できます。実現すれば、より多くの人が宇宙空間を利用することになるかもしれません。

 

・月や火星への旅行、将来的には移住も?!
さらに未来の話としては、月や火星への旅行も可能になるとされています。月の軌道を周回する旅行を計画している企業としては、スペースX社やスペースアドベンチャー社などがあります。月滞在を目指すのは、宇宙ステーションモジュールを手掛けるベンチャーのビゲロー・エアロスペースです。日本でもスタートアップのOUTSENSEが、月面での居住施設の建築を目指しています。

 

さらにスペースX社は、火星への旅行や移住の計画を持っているようです。民間企業による宇宙開発は、まだ始まったばかりです。

実際に宇宙旅行する際の流れとは?

実際に宇宙旅行する際の流れとは?

日本から宇宙旅行を申し込んで、実際に出かけるにはどういった手順を踏むのでしょうか。クラブツーリズム・スペースツアーズで申し込めるヴァージン・ギャラクティック社の宇宙旅行の場合で見てみましょう。運航開始予定は2022年以降で、参加料金は1人当たり45万ドル(2022年6月27日時点の1ドル=135円10銭のレートとして、約6,080万円)。参加資格は、18歳以上で健康な人となっています。年齢の上限は定められていません。旅行の流れは次のようになっています。

 

(1)ツアーに使用予定のスペースシップ2は定員6名(運航当初は4名乗りで運航予定)。宇宙旅行に出かける6人が、世界中から集合します。集合場所は、民間宇宙港「スペースポートアメリカ」。アメリカのニューメキシコ州南部にあります。宇宙へ出発する日の4日前までに集合します。

 

(2)次に行うのが宇宙旅行へ向けた準備。3日間の事前トレーニングプログラムを実施し、専門医による健康診断を受けます

 

(3)出発当日は、フライトスーツを着用。乗り込む宇宙船「スペースシップ2」は、母船「ホワイトナイト2」とつながった状態です。滑走路から離陸し、高度15kmで母船から切り離します。そこからはロケットエンジンに着火し、マッハ3.3で宇宙空間へ向かいます。その際、身体にかかる重力加速度は約3.3Gです。

 

(4)宇宙空間に入るとロケットは停止。静かな状態で、窓の外に広がる宇宙空間を眺めることができます。

 

(5)次は宇宙空間での無重力状態を体験。シートベルトを外して体を浮かせながら、地球を見ることができます。宇宙空間からは、太陽もまた違った見え方をするそうです。

 

(6)地球への帰還が始まると、まずは大気圏突入。約4Gの重力加速度がかかります。座席を倒した状態で負担に耐えます。飛行機のような形をした宇宙船「スペースシップ2」は、グライダーのように滑降しながら宇宙港へ着陸。サブオービタル飛行による宇宙旅行は、ここで終了です。

宇宙旅行のデメリットは?危険性はないのか

宇宙旅行のデメリットは?危険性はないのか

宇宙旅行の中には、宇宙ステーションに数日滞在するタイプもあります。長期の滞在では、身体への影響が心配になるでしょう。宇宙滞在による身体へのリスクについて、いくつか見ておきます。

 

身体への影響が大きいと考えられるのは、重力環境の変化です。人間の体は、耳の奥にある「前庭器官」で、身体にかかる重力加速度を感じるのですが、地球上とは違った重力になることで、前庭器官が環境に適応するまでの間「宇宙酔い」を起こすことがあります。

 

重力が小さくなることは、人間の体液にも影響を与えます。体液を下に引っ張る力がなくなるため、顔がむくんでしまうそうです。鼻腔の粘膜のむくみにより、「鼻づまり」の感覚になることもあります。また心臓は血液を小さな力で送り出せてしまうため、心臓の筋肉が衰えてしまい、地上に帰った時に起立性低血圧(立ちくらみ)を起こす場合があります。そのほか宇宙空間では、放射線による影響もリスクのひとつ。被ばく量をコントロールして、健康障害が起こらないようにしなければなりません。

宇宙旅行ビジネスの現在と未来

宇宙旅行ビジネスの現在と未来

・宇宙旅行ビジネスの市場規模
2021年3月に公表された、グローバルインフォメーションの市場調査レポートを見てみましょう。これによると、宇宙観光・旅行の市場規模は、2030年までに累積売上高が79億ドル(約9,900億円)に達する見込みです。まずはブルー・オリジン社やヴァージン・ギャラクティック社が提供するサブオービタル飛行が広がり、やがてスペースX社が行っているような宇宙ステーションへの滞在も主流になる可能性があると指摘されています。

 

・宇宙旅行ビジネスを手掛ける会社
宇宙旅行を提供している企業について、もう少し詳しく紹介します。ブルー・オリジン社は、Amazon.comの設立者、ジェフ・ベゾス氏が設立しました。民間資本により、宇宙旅行の費用を下げながら、信頼性を高める技術を開発しています。

 

ヴァージン・ギャラクティック社は、ヴァージン・グループ会長のリチャード・ブランソン氏が設立。年500人の観光客を宇宙へ送り出すという計画を持っています。スペースX社は、EVのテスラ社創設でも知られるイーロン・マスク氏が設立した企業です。

 

・宇宙旅行ビジネスの未来
今のところ、宇宙旅行は大変高額なものとなっています。宇宙旅行ビジネスの対象は、主に富裕層です。しかし将来的には参入企業が増え、競争による技術開発などが進むと、宇宙旅行にかかる費用は下がっていくと見られています。サブオービタル飛行が、数百万円、数十万円と安くなると、より多くの人々が利用することになるでしょう。その頃には、月での滞在や火星への旅行も、現実的なものとなっているかもしれません。

これまでに宇宙旅行に行った人々

これまでに宇宙旅行に行った人々

・秋山豊寛さん(TBS社員)
民間人として、初めて宇宙に行ったのは、当時TBS社員だった秋山豊寛さん。日本初というだけでなく、世界初の民間人宇宙飛行士です。1990年12月2日にソユーズTM11号で宇宙へ出発。旧ソ連の宇宙ステーションミールに6日間滞在しました。

 

・前澤友作さん・平野陽三さん
最近、宇宙旅行へ行った日本人として話題になったのが、実業家の前澤友作さんと、関連会社の役員をしている平野陽三さん。出発したのは2021年12月8日で、ロシアの宇宙船「ソユーズ」に乗り、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在しました。12日間の宇宙旅行の様子は、インターネットで配信されました。

宇宙旅行の今後はどうなる?

宇宙旅行の今後はどうなる?

・宇宙旅行には批判も
未来への夢が広がる宇宙旅行ですが、それが批判されることもあります。宇宙へ行くためには大きな環境負荷がかかるため、富裕層が宇宙旅行へ大金を使っていることを批判し、その資金は地球環境のために使うべきだという考えもあるようです。また宇宙旅行の費用は高額で、利用できるのは一部の富裕層に限られることを格差社会の象徴ととらえ、宇宙旅行が批判の対象となることもあります。

 

・サブオービタル宇宙旅行が身近に?今後の展望
高額な宇宙旅行ですが、宇宙ステーションに滞在するタイプよりも、数分間の宇宙体験の方が費用は安くなっています。そうしたサブオービタル宇宙旅行がより低価格になれば、多くの人々に利用されるようになるかもしれません。また宇宙空間を利用した、スペース・プレーンによる高速の大陸間移動。こちらも実用性としては、ニーズが高くなると思われます。

 

令和に入ってから、内閣府でサブオービタル飛行に関する官民協議会を開催するようになりました。技術開発とともに法整備が進むことで、宇宙旅行がより身近なものとして、実現していくことになりそうです。

 

これからはお金のことを考える時も、地球上だけでなく宇宙のことまで意識を広げていくべきかもしれません。これから利用が進んでいく宇宙空間。開発をになう企業への投資は、大きな利益をもたらしてくれる可能性があります。

 

宇宙旅行を手掛けるのは海外の企業が主流ですが、日本の宇宙関連株としては、ロケットエンジンなどを製造する三菱重工業(証券コード:7011)やIHI(証券コード:7013)、衛星の開発・製造で実績のあるNEC(証券コード:6701)などがあります。楽天証券に口座を開設し、宇宙開発への投資を検討してみてはいかがでしょうか。

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