不審に感じ… うそ電話詐欺防ぎ逮捕に 鹿児島銀行の女性に感謝状

MBC

うそ電話詐欺を未然に防いだとして、鹿児島銀行の行員に25日、感謝状が渡されました。ただ、鹿児島県内では今年、うそ電話などの詐欺被害が200件以上発生し、被害額は12億円を超えています。

感謝状が渡されたのは、鹿児島銀行東谷山支店の牧野ゆう子さんです。牧野さんは先月下旬、支店の窓口に1人で来た70代の女性が多額の現金を下ろそうとしているのを不審に感じ、警察に通報しました。

（牧野ゆう子さん）「『どのようなご利用をされるのですか？』と聞いたところ、『話せない』ということだったので、何かあるのかなと一歩踏み込んで話をした」

女性が「前日にも現金500万円を宅配便で東京に送った」と話したことから、警察は「だまされたふり作戦」を開始。現金の送り先だったアパートの空き部屋に先回りし、先月23日、詐欺グループの受け子と見られる東京の51歳の男を詐欺未遂の疑いで逮捕しました。

男らは警察官や検察官、総務省の職員などになりすまし、「犯人があなたの銀行口座に入金している。あなたの身柄を拘束しないためには、口座のすべての紙幣番号を確認する必要があるので、現金を送ってほしい」などと、複数回にわたって女性に電話をしていたということです。

（牧野ゆう子さん）「身近にあるというのを痛感したので、今後も引き続き、客が詐欺にあっていないかという視点を持ち取り組んでいきたい」

県内で今年これまでに確認されたうそ電話詐欺とSNS型詐欺の被害額は、およそ12億5000万円に上ります。県警は「県内では老若男女、幅広く被害にあっているので、当事者意識を持ってほしい」としています。