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「朝まであらびき団SP」は新しいスターの発掘が必要だ

メディアゴン / 2018年1月2日 7時30分

高橋維新[弁護士/コラムニスト]

* * *

2017年12月29日放映のTBS「朝まであらびき団SP あら-1グランプリ2017」は、前回(2016年12月28日放映)に引き続き、年末に放映されたあらびき団の復活スぺシャルである。(2017年7月13日にもやっていたようだが、筆者はこちらは見ていない)

今回のオンエアは、「あら-1グランプリ」と銘打ち、出場者のネタのナンバーワンを決めるという触れ込みだったが、もちろん、これは真剣なコンテストではない。

コンテストと審査の仕組みは、笑いを生み出すためのひとつのギミックに過ぎず、決勝への進出者も優勝者も東野幸治が独断で決めていたので、公正妥当な基準で審査をして一番おもしろいネタを決める番組というわけではなかった。

現に東野は「ケツが見たい」という理由で決勝進出者を選んだり、当初のルールを無視して決勝進出者を1人多く選んだりして笑いを呼び起こしていた。

【参考】<ネタ見せ番組を比較>『エンタの神様』『あらびき団』『ENGEIグランドスラム』3番組の志

さて番組の方はと言えば、ネタを披露した総勢48組のパフォーマーでは少し多すぎたのか、一番おもしろいはずの東野幸治と藤井隆のコメントにそんなに尺が割かれていなかった印象がある。正直、去年のスペシャルよりも、おもしろくなかったように思う。

あらびき団は、おもしろくない芸・ヘタクソな芸を集めてそのヘタクソっぷりを笑う番組である。ヘタクソさにツッコミを入れてそれを視聴者に気付いてもらい、笑いを呼び起こすのはネタを見た後の東野と藤井の役目なので、2人の感想コメントを見て初めて映像作品としては完結する。今回は少しそのバランスが悪く、ネタに時間を割き過ぎていた感じがした。

それに加え、あらびきパフォーマーたちも、通常放送時代の番組を支えていた面々や去年のスペシャルにも出てきた人たちが多く、新鮮味もなくなっていた。

この番組はスベリ・ヘタクソといった天然ボケを笑う番組だが、天然キャラにもボケ方にパターンがあるため、ずっと同じ人を見ていると視聴者がボケ方のパターンみたいなものに気が付いて、その後の展開が予想できてしまう。笑いで大事なのは裏切りから来るズレなので、その状態に陥ってしまうと笑いを阻害すること甚だしい。

今回で同番組のスペシャルは3度目がある。もっと新しいスターを発掘していった方がいいだろう。それをやるには大規模なオーディションをやったり、地下の劇場に通ったりする労を惜しんではならない。

あらびき団はそういう裏の労を惜しむ番組ではないので、今回はたまたま分かりやすい新星が見つからなかったということだろう。次に、期待したい。

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