愛されるポジティブクイーン、リゾの魅力
メディアゴン / 2019年12月5日 7時30分
藤井夏子[音楽ライター]
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米デトロイト出身のシンガー、ラッパー、そしてソングライターでもあるLizzo(リゾ)が今アメリカを中心にアツい。2017年に発表したシングルだった「Truth Hurts」が今年9月に2年越しの大ヒットを記録、米ビルボードチャートにて4週連続の1位を獲得した。
今年様々なアワードでノミネートされ、アワードでのパフォーマンスもするなどすっかりおなじみに。さらに先日発表された今年度のグラミー賞候補では女性アーティストではトップとなる8部門のノミネートとなった。そんなリゾの魅力を知ってもらえたらと思う。
実は彼女のキャリアは2011年からスタートしており、いわゆる遅咲きとして今日に至るのだが、世間から大きく注目されたきっかけは初メジャーアルバムとなった「Coconut Oil」からのシングル「Good As Hell」が高く評価されたことがきっかけである。この曲は主にボディ・ポジティブという画一的な美の基準から解放されて、外見や体型の多様性を受け入れ愛していこうという考え方について、また自己愛の大切さを歌っている。
[参考]<始まりはTikTok>話題のニューフェイス、リル・ナズ・X
この「Good As Hell」や大ヒットした「Truth Hurts」に代表されるような彼女の曲は多くが「誰にも左右されず、前向きに進んでいく強い女性像」や「等身大の自分を受け入れ、愛していくことの大切さ」などがテーマとなっている。彼女自身もプラスサイズの体型、自己愛に悩んだことや黒人女性として生きていく上での窮屈さを感じた経験から、楽曲を通して多くの人に考えてもらおう。
また前向きに進んでもらいたいともインタビューで語っている。
曲調も彼女が幼少期から聞いていたゴスペルやソウルから影響を受け、ソウル、R&Bやヒップホップを中心としつつもポップらしさがありキャッチーで、聞いていて元気がわいてくる。ヴォーカル、ラップ、そして5年生から始め、音楽大学では専攻にもしていたフルートの腕前はもちろん、曲のポジティブなメッセージ性、ステージ演出などどこをとっても存在感抜群のリゾ。
近いうちに日本でも話題になること間違いなしに違いない。今後の活躍に期待したい。
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