バック・トゥ・ザ・フューチャーにも登場していた空飛ぶスケボーがすでに販売されていた!

進路のミカタ / 2018年7月11日 12時18分

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今なお多くのファンに愛されているSF映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー」にはさまざまな未来の乗り物が登場します。その中の一つ、「空飛ぶスケボー」が現代の科学技術を用いて開発され、すでに販売まで行われました。空想上の乗り物とされていたホバーボード(空飛ぶスケボー)がどのように現代に再現されたのか紹介していきます。

■夢だと思われていた「空飛ぶスケボー」が開発され、販売まで行なわれていた!?

公開から30年以上たった今でもなおSF映画の金字塔として多くのSFファンに愛されている『バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ。テレビやDVDで見たという人も多いのではないでしょうか?

タイムマシンや空飛ぶ車・スケボーなど、作中で登場する未来の乗り物に「いつか乗ってみたい!」と当時の子どもたちは胸を躍らせたものです。実はそんな未来の乗り物の一つである「空飛ぶスケボー」が既に開発され、販売されていました。

空飛ぶスケボーを実現したのは2つの企業です。一つはトヨタ自動車の高級ブランドで知られる「レクサス」が開発した「SLIDE」、もう一つはアメリカのベンチャー企業「Arx Pex」が開発した「HENDO」です。HENDOは極少数ですが販売も行なわれました。

これらの企業は空を飛ぶスケボーという魔法のような乗り物を現代の科学技術の力によって実現させたのです。

■物理の法則を応用して空中浮遊を可能にした

空飛ぶスケボーの最も重要な課題である「空中浮遊」ですが、それぞれ異なる物理法則を応用して可能にしています。

レクサスが利用したのは「超電導」による「マイスナー効果」と「ピン止め効果」です。

超電導とは特定の金属を非常に低い温度に下げることで電気抵抗がなくなる現象のことです。超電導状態の金属に磁石を近付けると、反発し合い浮上し、さらに超伝導体と磁石の位置関係が固定される特有の性質を持ちます。

この浮上する性質を「マイスナー効果」、位置を固定する性質を「ピン止め効果」と呼びます。これら超電導の性質はリニアモーターカーにも応用されています。

実はレクサスが開発したSLIDEは「SLIDEパーク」という専用のコースでしか浮遊することができません。コースの中に磁石が埋め込まれており、ボードの中には液体窒素で冷やされた超電導体が仕込まれているために空中浮遊することが可能なのです。

一方Arx Pex社が利用したのは「レンツの法則」です。この法則は意外にも実は高校の物理で習うような基本的なものです。

コイルと磁石を近づけたり遠ざけたりすると磁場が変化し、コイルに電流が流れます。その現象を電磁誘導、流れた電流を誘導電流というのですが、誘導電流の向きには決まりがあります。この向きの決まり方を「レンツの法則」といいます。

この現象は磁石が近づくと反発し、遠ざかると引き付けるという性質を持っているので、HENDOはこの性質を応用し、ボードにエンジンとして円盤型の磁気装置を設置することで磁力による浮遊を可能にしました。これも磁気を発生させるために金属や電気を通す物質で作られた専用コースでのみ浮上することが可能になります。

いずれの企業の空飛ぶスケボーも、一般化にはまだまだ多くの課題が残っています。しかし、物理学の技術を使うことで、空飛ぶスケボーを作ることが不可能ではないことが証明されました。

このような技術が進歩していけば、いつか空飛ぶ車やスケボーで街中を移動できるような未来も夢物語ではないのかもしれない、と思わせてくれますね。

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