実はかき氷のシロップは同じ味! なぜ味が違うように感じてしまうの?

進路のミカタ / 2018年7月12日 12時3分

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「かき氷」にはさまざまな味のシロップが発売され、いろいろな味を楽しめるようになっています。しかし、実はかき氷のシロップはどれも同じ味。どうして同じ成分なのに違う味に感じてしまうのか、その理由について紹介します。

■かき氷のシロップは全部同じ味だった!

夏の定番デザートといえばかき氷。お祭りではかき氷の屋台が並び、ひとときの涼を与えてくれます。

かき氷を食べるときに楽しみなのがシロップの味選びです。さまざまな味のシロップがありますので、「何味を食べようかな?」と選ぶのが悩ましくも楽しい瞬間です。

そんなかき氷が好きな人にはちょっぴり悲しいニュースですが、実はかき氷にかけるシロップはどれも「同じ味」であることが分かりました。

味覚センサーを研究開発しているAISSY株式会社が、実際にかき氷のシロップ3種(イチゴ・メロン・ブルーハワイ)を甘味・旨味・塩味・苦味・酸味を数値で表現できる味覚センサーにかけて分析したところ、3種類ともほぼ全て同じ数値を示したという検証結果が出ました。

■人間の脳は味覚以外に「視覚」と「嗅覚」で味を決めている

全て同じ味なのに、なぜイチゴ味のシロップは「イチゴの味がする」と認識してしまうでしょうか。それには、脳の働きが関係しています。

人間は食べ物の味を「舌」のみで判断していると思いがちですが、実はそれだけではありません。味覚の情報に加え視覚と嗅覚の情報を脳で判断することで味を決定しています。

例えば、イチゴ味のシロップには「イチゴ=赤」というイメージで着色料が用いられており、匂いをイチゴ香料で再現しています。

私たちの脳には「イチゴは赤いもの」という認識が既にインプットされています。このような食品の味を色で表現したものを「味覚色」といいます。シロップの色は実際には着色料なのですが、私たちはかき氷の上にかけられた赤いシロップを見て「これはイチゴの味だ」と期待しているのです。

色と同様に匂いも「イチゴの匂い」という情報が脳にインプットされているため、イチゴ香料から感じる匂いで脳が「これはイチゴ味だ」と判断してしまうのです。

この2つの「錯覚」により脳はイチゴと判断してしまったため、他のシロップと同じ味でもイチゴ味という幻の味を味わってしまうのです。

このように、脳の味覚判断には視覚と嗅覚が大きな役割を持ちます。テレビの番組で目隠しして食べたものを当てるというクイズで答えられなかったり、風邪を引いて鼻が詰まっているときに食べ物がおいしく感じなかったりするのは、視覚と嗅覚が遮断されたことにより味を明確に判別できなくなるからなのです。

こう考えるとかき氷のシロップは、視覚・嗅覚・味覚という3つの感覚から伝えられる情報の多さで味を判断するという脳の働きをうまく利用した商品なのかもしれません。

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