昔話を語ると高齢者の脳が活性化するって本当?

進路のミカタ / 2019年6月11日 14時16分

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高齢になると、同じ話を繰り返したり、ついさっき起きた出来事を忘れたりすることがあります。それは脳の衰えや認知症などが原因だと考えられていますが、これらのことを予防する方法はないのでしょうか? 実は、簡単に脳を活性化させることができる意外な方法がありました。

■思い出を語り、脳を活性化させる「回想法」とは

人は、過去に自分がワクワクした出来事や苦労した出来事を思い出しながら話すと、低下した脳機能が活性化するといわれています。この思い出を語る行為を療法として実践するのが、「回想法」です。

回想法とは、アメリカのある精神科医が1960年代に提唱した心理療法。最初は高齢者のうつ病の治療に使われていましたが、継続して行うと認知機能の改善に効果があることが分かり、日本では介護の現場でも活用されています。

■高齢者に思い出を話してもらうときのポイント

高齢者や認知症の人が思い出を語りやすい雰囲気をつくるいくつかのポイントを見てみましょう。

・質問は具体的に
漠然と「昔の思い出は何ですか?」と尋ねるのではなく、「小学生の頃は、外でどんな遊びをしていましたか?」と具体的な言葉を盛り込みながら尋ねることで、昔の出来事を思い出しやすくなります。

・無理強いはNG
高齢者の中には、「つらい記憶は思い出したくない」などの理由から会話を拒む人もいます。その場合は無理に問いかけず、精神的な負担をかけないよう様子をうかがいながら、相手のペースに合わせるようにしましょう。

・誤りを訂正しない
高齢者の思い出話の中には、矛盾点や事実と異なる話が出てくるかもしれません。しかし、誤りを訂正せずに聞き続けることが大切。回想法の目的は正しい事実を思い出すことではなく、昔の出来事を思い出すために脳が活性化することなのです。

・五感を刺激する道具を使う
五感を刺激すると過去の記憶をたどりやすいといわれています。昔の生活を思い出すような物に触れることで、忘れていた記憶を呼び覚ましやすくなります。

昔の写真や映像を見せると視覚や聴覚が刺激されるのも、そのうちの一つ。昔の遊び(チャンバラ、メンコ、あやとり)や、昔食べていた物(郷土料理や旬の物)によって味覚や嗅覚が刺激されることで、思い出がよみがえりやすくなります。

・会話しやすいキーワードを使う
思い出を語ってもらう際、話しやすいキーワードを使うと会話しやすくなります。

例えば経歴に関するキーワード。学歴、職歴、小さい頃の夢は答えやすいワードでもあります。また、趣味趣向もキーワードにしやすく、好きな食べ物、趣味、特技を聞くと楽しそうに話してくれることがあります。過去の感情(嬉しかったこと、悲しかったこと、人生が大きく変化した時の気持ち)も会話が弾みやすいワードです。

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