世界に誇る日本の電車の正確性! 電車が時間どおりに到着するための仕組みとは?

進路のミカタ / 2019年6月7日 12時11分

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「電車は基本的に時刻表のとおりに到着しますか?」こんな問題を出されたらあなたはなんと答えますか?YESと答える人が多いと思いますが、この問題を海外で質問すると、「NO」という答えが返ってくるかもしれません。一体どういうことなのでしょうか?

■日本の電車が時刻表通りなのは世界的にみるとすごいことだった!

普段私たちが通勤や通学に利用している電車はトラブルがない限り時刻表通りに動いています。そして私たちも時間どおりにくるものと思って、それに合わせて行動を起こします。

日本人にとっては日常的な行動。電車が必ず時間どおりにやってくる」という信頼のもとに成り立っているのですが、これは世界的にみるととてもすごいことなのです!

このすごさが現れているのが遅延の基準です。日本の場合、1分以上の遅れが遅延とみなされますが、イギリスの場合、短距離路線で5分、長距離路線で10分以上の遅れがないと遅延とみなされません。その他イタリアの普通列車は15分未満の遅れは定時扱い、フランスの高速鉄道では14分未満、在来線の寝台列車は30分未満の遅れは遅延と認めないなど、日本に比べて世界の定時到着に対する意識は緩いということが分かります。

それゆえに日本鉄道の正確性は世界から称賛されているのですが、実は日本の鉄道は昔から時間に正確だった、というわけではないのです。駅員の努力ももちろんですが、いかなる場合でも時間どおりに到着させるための仕組みや技術開発を行うことで世界に誇る電車の定時性を生み出したのです。

■批判を受けていた日本の鉄道が時刻通りに運行できるようになった理由とは?

実は日本の鉄道も1900年頃まで時刻表通りに運行できず、乗客から批判や不満の声が上がっていたのです。今では想像できませんが、30分どころか1時間近く遅延したこともあったようです。乗客からの批判を受け、日本鉄道会社も定時運行の実現に向け真剣に取り組んでいきました。

運転の現場では、機関士たちが協力しあって正確運転のマニュアルを作り上げました。このマニュアルを全国の運転士が手本にし、運転環境の整備もあってJRの前身である国鉄時代最後の15年間で平均遅延時間3分まで縮められていました。

そして正確な運転を可能にするためのシステムを構築していきました。15秒刻みの非常に細かい行路表をもち、起点となる駅からの距離を示したキロポストと呼ばれる標識で遅延時間を確認し、停車駅で調整するようにしました。

また、技術の発展によって運転もシステム化されて、電車外の運転司令室から信号機や運転士に指示を出し、外部から支援するシステムが構築されました。

さらに技術が発展し、現在、新幹線には運転表示板に「今出すべき速度」が表示されるようになる、最新鋭の車両にはダイヤが乱れた時に誤差を計測し、自動でスピードが調整される「定速走行装置」が設置されるようになるなど、新しい技術をシステムに取り入れています。

運転手の技量向上もさることながら、常に最新の技術を取り入れてより正確な運行を実現するためのシステムづくりも日本鉄道の驚異的な定時性に一役買っているのですね。

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