【シゴトを知ろう】市町村職員 編

進路のミカタ / 2019年8月27日 12時14分

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市や町、村に住む人々にとって住みよい環境を整え、地域の発展に貢献する市町村職員。高校生の皆さんには、まだなじみが薄いかもしれませんね。ひと口に職員といっても、行政や福祉に携わる事務系職のほか、電気や土木・建築などの業務に関わる技術職、保健師や栄養士などの資格を生かして働く資格・免許職などがあります。今回は愛知県名古屋市で事務職を務めている岩田朝美さんに、仕事の内容ややりがいについてお話を伺いました。

■総務の役割は、“当たり前”を保つ縁の下の力持ち

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。
 
まず、私の働く名古屋市は政令指定都市のため、市役所だけでなく区役所もあります。たとえば、お引越しの手続きや、子どもが生まれた際の手続きなど、暮らしに身近な窓口は区役所になります。一方、市役所の仕事は、区役所の取りまとめ役というイメージで、道路や公園の整備、市バスや地下鉄の運営・教育・福祉・観光・消防など、非常に幅広いです。

私が現在所属している市役所の総務局という組織は、市政の総合的な企画・調整を行ったり、職員の人事・給与を管理したりと、他部署の所管に属さないさまざまな業務を扱っています。その中で、私は市役所庁舎の維持管理という業務を担当しています。たとえば、空調設備や電気設備の維持管理をはじめ、扉や電話の故障などの日常的に発生した不具合の修繕、会議室の利用調整などを行います。とはいっても、実際に作業をするのは専門職の職員や委託業者の保守員ですので、その連絡調整や契約などの事務処理がメインの仕事になります。

また、私の働く市役所の庁舎はとても古く、歴史的建築物としての価値があるため、社会見学に来た子どもたちを案内したり、年に何度か住民の方々をお招きしてガイドツアーを開催したりと、少し毛色の違う仕事もしています。

<1日のスケジュール例>
8:30 登庁
8:45 始業 メールチェック、前日の残務処理
10:00 来客対応(申請書類受付)
10:30 庁舎案内
12:00 お昼休憩
13:00 打合せ
14:00 契約書類作成
16:00 現場立会い
17:30 退庁


Q2. お仕事をされる中で、やりがいや楽しさを感じるのはどんなときですか?
 
私が日ごろ心がけているのは、“当たり前に+αできることがないか”ということです。たとえば、初めて来たつもりで庁舎内を歩いてみて、案内表示が分かりにくくないか、不便な段差がないか、暗くて危ない場所がないかと確認してみたり、ここの照明は切っても問題ない、ここは空気の流れがあるので空調機は運転しなくてもいいのでは、など省エネの観点で考えたりもしています。

総務の役割は、いわゆる“縁の下の力持ち”で、担当している庁舎管理の仕事はその中でも特に“当たり前を保つ”仕事といえます。華やかな仕事ではないので、それらをどれだけ完璧にこなせても、感謝の言葉を頂くことは残念ながら少ないです。そのため、ただ維持するだけでなく+αを自分で考えて提案していき、実際に成果が出て反応が返ってきたときに大きなやりがいを感じますね。

また、庁舎管理の仕事をしていると、マニアックな設備の知識が増えていくので、その専門性を極めていく感覚もとても楽しいです。住民の方へのガイドツアーでは、庁舎の魅力に感動していただくことも多く、その姿を見ていると、この仕事をやっていてよかったなと感じます。

市町村職員という職業全体の話をしますと、住民ニーズに合わせて“住民目線”で行政サービスを提供していくことが重要になります。そのため、窓口のない部署でもタウンミーティングなどで住民の声を聞くことで、人々の暮らしに自分の仕事がどう役立っているのか感じ取ることが、やはり一番のやりがいになるのではないでしょうか。 
 

Q3. お仕事の中で大変さや苦労を感じるのはどんな時ですか?
 
基本的に3~5年で人事異動になるのですが、そのたびに仕事を覚えなければならないという点ですね。私の場合だと、最初は区役所の福祉課に配属になり、そこで3年間障害者福祉に関わる業務に携わり、今は庁舎管理の業務をしています。このようにまったく別の業務内容の部署に異動することも多々あり、中には昇任で係長や課長として今まで経験したことのない業務の部署に配属になることもあります。

大変な面も多いですが、逆に考えると、特定の業務に関するノウハウを複数の職員で共有することができるという側面もあります。私はまだ1度の異動しか経験しておらず、今後異動になったとき、うまくやっていけるか不安は大きいですが、前任者や配属先の方々を頼りながら協力し合って、しっかりと業務をこなしていけるよう励みたいです!

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