【シゴトを知ろう】獣医師 ~番外編~

進路のミカタ / 2019年10月18日 12時2分

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「【シゴトを知ろう】獣医師 編」では、クロス動物医療センター葛西の行光基さん、石嶋俊輔さんのお二人に、獣医師の仕事内容や魅力などについて伺いました。番外編では、ペットを飼っている人へのアドバイスや獣医師ならではの「あるある」、今後の目標などについて伺います。

■獣医師には、高い診断能力が不可欠

―― 獣医師に一番必要なものは何ですか?
 
行光:まず、重要なことが、ペットの病気を特定する「診断能力」だと思います。正しい診断を下せなければ、正しい治療も行えません。

診断をするためには、まず飼い主様から、いつからどんな症状があったのか、普段の様子はどうだったか、最近の食欲の有無などを細かくお伺いします。その上で、ペットの発する小さなサインを見逃さないように注意深く診察し、検査を実施します。このプロセスをいかに適切に行えるかが、大切です。診断が誤っていると、それに対する治療も的外れのものとなり、ペットを治すことができません。

ちなみに、少し厳しいことを申し上げますと、ペットの高齢化や、飼い主人口の減少により、今後ペットの数は10年後に現在の6割程度まで減っていくとも言われております。つまり、必要とされる獣医師の数もそれだけ減ってしまうということです。さらに、ペットの診断も徐々にAI(人工知能)化が進んでいます。そのため、今後、獣医師として長く活躍するためには、診断能力に磨きをかけていくのはもちろん、専門分野に特化して学び、各分野のスペシャリストになることも求められてくると思います。
 
 
―― この仕事に就いてから、なにか勉強していることはありますか?

石嶋:獣医学は日々進歩しているので、常に勉強は続けています。病気についての知識、さらに最新の治療方法や検査方法、ペットフードなどについても学び、ベストな治療をご提供できるようにしています。

行光:飼い主様とのやりとりの中から学ぶことも多く、毎日が勉強です。時には、対応の仕方などでご叱責をいただくこともあります。このようなときは、何らかの事情により飼い主様と全力で向き合えていなかったことが多いです。どのような状況でも、飼い主様一人一人と真剣に向き合うことを忘れてはいけません。このことは、現場で身をもって学びました。

■ペットは痛みを我慢する。少しでも異変を感じたら早めに診察を

―― この業界にいるからこそ知ったことはありますか?

行光:動物の「保護団体」が、非常に多く存在しているということです。保護団体とは、主に動物達の里親を探す活動をしています。クロス動物医療センターグループでは、動物が保護された段階で診察をしたり、元気になった子を里親に引き渡す譲渡会の会場として待合室を使ってもらったりして、さまざまな保護団体に医療協力をしています。

保護団体がたくさんあるということは、それだけ行き場を失った動物たちが多いということです。ペットを飼う際には、保護犬や保護猫を家族として迎えるという選択肢もあるということを知っておいてほしいです。


―― ペットを飼っている人へのアドバイスはありますか?

石嶋:ペットの様子が普段と違うことに気付いたら、できる限り早めに診察を受けてください。ペットは本能的に痛みを我慢して隠してしまうので、明らかに病気と分かる症状のときはかなり悪化していることが少なくありません。

もちろん、定期的な健康診断も大切です。ワンちゃんもネコちゃんも、成犬・成猫は最低でも年に1回、老犬・老猫になったら半年に1回の頻度で来てください。

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