【シゴトを知ろう】エディトリアルデザイナー 編

進路のミカタ / 2020年3月30日 12時5分

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書店に並ぶ雑誌や本。表紙や各ページのデザインを担っているのが、エディトリアルデザイナーです。限られたサイズやページ数の中で、紙の特性を生かしてデザインするのがこのお仕事。フリーランスの立場でエディトリアルデザイナーとして活動している、鈴木知哉さんにお話を伺いました。

■締切を守りながら、要望に応えられるデザインをつくる

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えてください。

主に、雑誌や本のページレイアウトを行っています。また、雑誌の表紙デザインや本の装丁(ブックデザイン)を行うこともあります。

仕事の流れは、編集者からテーマやイメージを聞き取って、素材となる写真やテキストを受け取るところから始まります。もしイラストが必要な場合は、イラストレーターさんに発注することも。そこから素材や文字の配置、テーマと合う色やフォントなどを選びデザインをしていきます。フリーランスなので、自宅で作業を行うことが多いですね。

<一日のスケジュール>
10:00 作業開始 メールチェック 担当雑誌のページレイアウトなど
13:00 昼食
14:00 引き続き、担当雑誌のページレイアウトなど
   日によって出版社などに出向き、打ち合わせ
20:00 終了

Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
やはり、ものをつくる作業はとても楽しいです。アーティストではないので、つくりたいものを自由に表現するのではなく、クライアントの要望を聞いてデザインを提案していくのがこのお仕事。出来栄えに喜んでもらったり、制作したものが書店に並んでいるのを見ると、とてもうれしく思います。


Q3. 仕事で大変なこと・つらいと感じることはありますか?
 
締切日が決められている中で、良いものをつくることは大変です。納期が短い仕事だと、夜遅くまで作業することもあります。

また、クライアントから求められるデザインの方向性もさまざまです。全く知らない分野を手がけたり、女子高校生向けの雑誌にも携わることもありました。普段から、いろいろなものに興味を持ち、アンテナを高くしておかなければなりません。

■デザイン事務所でのアルバイトがきっかけに

Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?
 
美術大学2年生のとき、デザイン事務所でアルバイトを始めたことがきっかけです。もともと広告業界に興味を持っていて、大学に入って初めて、本をデザインする仕事があることを知りました。求人雑誌でたまたま見つけたデザイン事務所に応募し採用され、パソコンの使い方や仕事の進め方を教わり、エディトリアルデザインに関わるようになりました。

卒業後もそのまま同じ事務所で3年ほど勤務。仕事の雰囲気がつかめたので、他のデザイン現場も見てみようと思い退職しました。転職活動中につながった出版社から、個人として仕事を発注してもらったことをきっかけにフリーランスとなり、今に至ります。 
 

Q5. 大学では何を学びましたか?
 
私は、美術大学の夜間部のデザイン学科に通っていました。1,2年次はデザインの基礎を学び、出されたテーマに沿ってポスターなどを制作しました。また同時に自分の興味のある分野も履修できたので、動画や木工でイスなども制作したことも覚えています。

専門分野別のコースに分かれる3,4年次は、「ビジュアルコミュニケーションデザイン」を選択。文字そのものをデザインする「タイポグラフィ」、非常口サインのように絵で情報を表現する「ピクトグラム」などを学びました。卒業制作では、同郷である宮沢賢治の作品をタイポグラフィを使って一冊の詩集にし、製本も自分で手がけました。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
アンパンマンの絵を幼稚園の先生に褒められて以来、ずっと絵を描くのが好きでした。また、小さいころから「字がきれい」と言われることも多く、授業のノートをきれいにまとめる作業も好きでしたね。

高校の時、グラフィックデザイナーの佐藤可士和さんのことを知り、「こういう仕事につくには、広告代理店に入ればなれるのかな」と漠然と考えていました。当時はエディトリアルデザイナーという仕事自体知らなかったので、直接つながってはいませんが、「絵を描くことが好き」「字を書くことが好き」という気持ちの延長に今があるのだと思います。

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