【シゴトを知ろう】アスレチックトレーナー 編

進路のミカタ / 2020年5月29日 12時6分

■専門的な指導ができるように資格を取得

Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?
 
中学・高校時代は水泳部に所属していたため、卒業する頃に水泳のインストラクターになりたいと思い、スイミングスクールに就職しました。水泳の指導していく中で、自分のやりたいことが明確になり、独立しました。そして、さらなる専門的な指導ができるように、水泳上級教師や競泳コーチの資格、アスレチックトレーナーの資格を取得しようと決意しました。

日本スポーツ協会のアスレチックトレーナーの資格は、国内の統轄競技団体に推薦してもらうか、専門学校を卒業すると受験資格がもらえるので、私は専門学校で勉強して受験資格を取得することにしました。


Q5. 専門学校では何を学びましたか?
 
専門学校では、フィジカルを鍛える「ストレングストレーナー」と、回復のサポートをする「アスレチックトレーナー」の両方を学び、資格も両方取得しました。

「アスレチックトレーナー」は体の構造を細かく深く学びます。筋肉の名前と場所、スポーツで起こると予想されるケガとそのケガが発生する状況、ケガをした場合にはリハビリ方法や回復時間などを全て覚えました。


Q6. 高校生のときの経験が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
高校時代の水泳部は、残念ながら専門的な知識を持った指導者がいなかったため、自分たちで自主的にメニューを作って活動していました。このおかげで、考える力・行動する力が自然と身に付き、今の仕事にもつながっています。自分がやりたいことを実現するにはどのようにしたらいいのかを考えられるようになりました。自分の責任のもと、やりたいことをやるというのは簡単なようですが、意外と難しいものです。仲間との意見が対立したときの折衝能力や責任を感じながら物事を進めるということは、社会に出てから大いに役に立っています。

また、学校では情報処理の勉強をしていたので、選手の泳ぎやタイムをデータで分析する際には、とても役立っています。自分でプログラミングをすることはありませんが、第2種情報処理技術者の資格も、社会人になってから取得しました。

■人との関わりを大切にして、好きなことを仕事にしてほしい

Q7. どういう人がその仕事に向いていると思いますか?

スポーツが好きな人だと思います。また、コミュニケーションがとれる人。コミュニケーションがスムーズにとれてこそ、一つのチームができあがります。協調性や責任感も必要ですが、その根底に「スポーツが好き」という気持ちが共通しているほうが、円滑にまわる気がします。「好きなことを仕事にしよう」と、この世界に踏み込んだことを私は1ミリも後悔していません。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
高校生の自分ではどうしようもできないと思うような難しい問題にぶつかっている人も、それを克服していく気持ちと行動力、集中力は、いつかきっと役に立つ日がきます。社会に出てから、とても大切な能力になります。

そして、友達をたくさん作ることも大事です。人と交わると、意見の対立など困難も増えますが、そういうことも高校生のうちに経験しておいた方がいいと思います。相手の気持ちを考え、相手の立場を考慮しながら、やりたい方向へ進めていけるパワーは、どんな分野でも生かせます。それは人と関わりを持っていないと経験できないことです。そして、時には相手を許容できる器の大きさも必要です。考え方が違うからといって文句を言うだけの人にはならないでください。問題解決の能力に長けている人のもとに、みんな集まってきますよ。


選手が体を壊さないように、そして万が一、ケガをしても、回復させながら最大限のパフォーマンスを引き出せるようにフォローしていくアスレチックトレーナー。監督、コーチ、トレーナー、そして選手が一つのチームとなることではじめて、選手が最高のパフォーマンスを発揮できるのだと感じました。


【profile】株式会社Style1 クラブチーム「Style1」コーチ 草野伸行

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