新習慣「お盆玉」の平均額が“お年玉より控えめ”なワケ

MONEYPLUS / 2019年8月15日 11時30分

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新習慣「お盆玉」の平均額が“お年玉より控えめ”なワケ

お盆に帰省した孫に祖父母がお小遣いをあげる「お盆玉」。数年前から少しずつ広まっているこの習慣ですが、シニア層を対象にしたあるアンケートでは約4割が「孫にお盆玉をあげる予定」と答えました。

どのくらいの額を渡すのが“相場”なのでしょうか。複数の調査から、お盆の新習慣の現状を探ってみました。


お盆玉をあげる人の割合は3~4割

あおぞら銀行が全国55~74歳の男女計約2,000人を対象に行った調査によると、「お盆玉」という言葉の認知度は41.5%と、2016年の調査開始以降、初めて4割を超えました。調査開始当初の認知度は16.6%で、年々上昇しており、女性に限ると認知度は47.3%と半数に迫りました。

「今年、お盆玉をあげる予定」と答えた人の割合は43.2%(前年比9.7ポイント増)。予定額は同300円増の6,100円と、微増しました。平均額は関東が6,500円、関西では6,100円と、関東のほうがわずかに高い傾向がありました。


お盆玉の認知度の推移

別の調査結果もあります。三井住友カードが小学生の子どもを持つ男女280人に調査をしたところ、37%の親が「子どもがお盆玉をもらっている」と回答。その平均総額は9,345円でした。

一方、自家用車を持ち、自分で運転をする20~50代男女のうち、今年のお盆に帰省する予定がある男女1,000人を対象にソニー損保が実施した調査をでは、親戚の子どもや孫にお盆玉を用意する人は32.3%、子ども1人当たりの平均額は9,984円となりました。

これらの調査を総合すると、お盆玉の相場はややレンジが広く、6,000~9,000円台。三井住友カードの調査では、子どもがもらうお年玉の平均総額は2万1,960円だったので、これと比較すると、お盆玉はおおむね半額以下であることがわかります。

帰省はうれしいけれど負担も大きい

お年玉に比べて、お盆玉の額が控えめなのはなぜでしょうか。前出のあおぞら銀行の調査では、シニア世代の負担の大きさが浮かんできました。

「帰省してくる子や孫がいる」と答えた人のうち、44.4%は「帰省にかかる交通費を負担している」と回答。その平均の負担額は2万9,700円でした。男女別では、男性2万8,200円、女性3万0,800円と、女性の負担額のほうが大きいという結果になりました。

また、交通費以外の支出も小さくありません。交通費以外で、子や孫の帰省時に使う予算は平均4万3,700円でした。こちらも、男性4万0,300円、女性4万6,700円と、女性のほうが負担は大きいことがわかりました。

交通費、交通費以外ともに平均負担額は2016年をピークに減少傾向にあるものの、レジャーなどに出かける機会が多い夏場の帰省は、出かける先の選択肢が限られる年末年始の帰省に比べると、年金暮らしのシニア層には大きな負担であるといえそうです。

孫の分の旅費も負担?

また、子や孫の夏休みに合わせて、海外旅行に行く人も少なくありません。行く相手別の海外旅行の予算は、一人旅や友人との旅では平均20万円程度なのに対し、子や孫との旅では43万9,600円と、2倍以上に跳ね上がりました。シニア層が、同行する家族の分も負担するケースが多いものと思われます。

あおぞら銀行の広報担当者は「お盆玉の平均額が少ないのは、年に一度のビッグイベントであるお年玉に比べ、まだまだ二番手の存在だから。認知度が上がっているとはいえ、お年玉には及びません。冬場に比べ夏は旅行などの機会が多く、支出が増えるという点も影響しているかもしれません」と話します。

三井住友カードによると、お盆玉の起源は江戸時代、山形県で奉公人に「お盆お小遣い」をあげていた風習だということです。日本郵便は2014年から、お盆玉専用の小さなのし袋「お盆玉袋」を、全国の郵便局で発売。今年は、ミッキーマウスやドラえもんの図柄を使った8種類を販売しています。

自宅でのんびりと過ごすことの多い年末年始の帰省と違い、旅行に行ったり、海へ出かけたりと、アクティビティが多いお盆の帰省。シニア世代の負担の大きさが、控えめなお盆玉の平均額につながっているのかもしれません。

(澤本梓)

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