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【新NISA】株価急落時にどう動く? 「つみたて投資枠」「成長投資枠」それぞれで考える投資戦略

MONEYPLUS / 2024年9月25日 11時30分

【新NISA】株価急落時にどう動く? 「つみたて投資枠」「成長投資枠」それぞれで考える投資戦略

【新NISA】株価急落時にどう動く? 「つみたて投資枠」「成長投資枠」それぞれで考える投資戦略

2024年8月に起きた大幅な株価急落に、2024年新NISAで投資を始めた方の中には、「やっぱり投資は危険だからやらない方がよかったのかもしれない」と思った方もいるでしょう。

それでも、現在の金利状況やインフレリスクを考えると、預金だけで資産形成を行うには限界があり、資産形成を進めて行く上で、投資が有効な選択肢であることに変わりありません。

株価急落後に、新NISAのつみたて投資枠、および成長投資枠を活用する方法と、これからNISAの利用を始めようと思っている方が注意すべき点について解説します。


株価急落後も長期積立の継続が原則

今回の株価急落に限らず、相場に変動はつきものです。株価は常に右肩上がりではなく、短期的な下落や上昇を繰り返す「調整」と呼ばれる期間があります。

「長期的に見れば経済成長は続いていき、それに伴い株価も上昇していく」という想定の元で投資をしているのであれば、一時的な相場変動に動揺せずに長期的な視点で投資を続けることが原則です。

株価が下落した影響で保有商品の資産価格が下がったとしても、長期積立を想定して資産形成中の方にとってのゴールはまだ先であり、あくまでも途中経過です。現時点で評価額がマイナスになったとしても、解約して現金化しない限り損失は確定しません。

積立投資におけるドルコスト平均法では、下落時にも定期的な積立投資を続けることで、平均購入単価を下げ、価格上昇時に利益を得やすくなるとされています。株価の下落に一喜一憂せず、淡々と積立を続けていくことが将来の投資成果に繋がります。

その上で、株式相場が下落しているタイミングだからこそ、さらに一歩進んだ投資戦略に踏み出すチャンスでもあります。NISAを利用している方を例に、どのような選択肢があるのか解説していきます。

NISA:つみたて投資枠の投資戦略

2024年の途中から新NISAの利用を始めた方、積立額に余裕のある方にとって、株価急落後の今は、年間投資枠の活用を検討する良いタイミングです。

証券会社によりますが、ボーナス設定を利用することで月々の積立額の他に、年間投資枠の未利用分に投資することができます。ボーナスという名称がついていますが、ご自身のボーナスのタイミングに合わせたり、好きなタイミングを選んだり、年2回までは自由に投資のタイミングを選ぶことができます。

ボーナス設定の利用が可能かどうか、利用方法についてはご利用の証券会社のサイトより詳細をご確認ください。

相場変動が起こると、自身のNISAの状況についていつもより意識するきっかけになるのではないでしょうか。そのタイミングで、改めて今の積立額が最適な金額かどうか考えてみましょう。

2023年までの旧NISA制度「つみたてNISA」の毎月の積立上限額である33,333円をそのまま続けている、まずは5,000円や10,000円などできる金額からと始めた積立額のまま続けている、ということはありませんか?

積立投資で資産形成を行っているのは、老後資金や大学費用など、何かしらの目的があるはずです。現在の積立額は、目標額を達成できる額なのかを再度確認してみてはいかがでしょうか。ライフプランを元に、資産形成の目的、現在の家計の収支や貯蓄を定期的に見直すようにしましょう。

積立額の増減の設定はいつでも、何度でも変更が可能です。積立額を増額する場合、つみたて投資枠は年間の上限額が年間120万円までと決まっているため、積立額は最大月10万円となります。すでに上限まで利用している場合、成長投資枠でも積立をすることが可能です。

成長投資枠の投資対象商品は、つみたて投資枠の対象投資信託の他に、株式や上場投資信託(ETF)などの選択肢もあり、つみたて投資枠では選べない商品で積立投資をすることができます。もちろん、成長投資枠でもつみたて投資枠と同じ商品で積立をすることも可能です。

成長投資枠は上限額が年間240万円までと、積立することで最大毎月20万円の枠があるため、選択肢も広がります。

NISA:成長投資枠の投資戦略

成長投資枠では、一括投資および積立のいずれの方法でも利用が可能です。株価が急落した時は、安く買えるチャンスでもあるので、一括投資を検討してもいいでしょう。一括投資の選択肢として、具体例を2つご紹介します。

1つ目は、積立投資をしている商品の買い増しです。すでに保有している商品であれば、内容もわかっていますし、価格の動きも掴みやすいでしょう。一括投資をしたことがない方は、積立をしている商品を成長投資枠でスポット購入することからチャレンジしてみてもいいですね。

2つ目の選択肢は、気になっていた銘柄を購入するチャンスとして活かすことです。安定して高配当が期待できる個別株、株主優待にメリットがある個別株、成長が期待できる企業や応援したい企業の株など、注目している銘柄がある方は、株価が下がったタイミングで購入することにより、後々のリターンも期待することができます。

個別株ではなく投資対象を分散させたい場合、高配当株を投資対象としている投資信託やETFなどの選択肢もあります。

株価が下がったタイミングで急に購入しようと思ってもなかなか動けないものです。自分がどんな商品に投資したいのか、あらかじめ情報収集をして考えておくことをお勧めします。

一括投資は購入したタイミングがよかったかどうか、後になってみないとわかりません。株価が急落したからといって、いつが底なのかを見極めるのは困難です。しばらくの間、株価の低迷が続く可能性もあります。

短期的に値上がりしそうだから、という投機的な視点ではなく、将来の成長が期待でき、長期保有したいと思える銘柄を選んで投資しましょう。

積立投資を土台とした上で、今回のような下落タイミングを活かして一括投資も組み合わせていくと、将来的により大きなリターンを期待できるかもしれませんね。

NISAを始めるのに株価下落を待つ必要はない

NISAをまだ始めていない方からは「いつが始め時?」との質問も受けますが、答えは「いつでも始め時」です。

資産形成において、長期的に投資をする方が投資成果の面でも、リスク軽減の面でもプラスに働きます。投資に回す余裕資金を確保できている方であれば、早く始めるに越したことはありません。

気持ち的に相場の上昇中は始めづらい、下がった時の方が始めやすい、と思う方にとっては、株価急落が起きた後の今は始めやすいタイミングではないでしょうか。

株式市場は日々変動しており、また株価急落前の水準に元通り、ということもあり得ます(当記事を執筆している9月上旬の時点で、アメリカの代表的な株価指標であるS&P500はすでに8月の下落前の水準近くまで戻しています)。

再び下落する時を待っていては、いつまでたっても始められません。NISAをいつ始めるかを迷っている方は、始めるタイミングによって得られる投資効果を意識するよりも、投資期間を伸ばせるメリットに意識を向けることをお勧めします。2024年の非課税枠を有効活用できるように、年内のNISAスタートを目指して行動していきましょう。

株価急落を一歩進んだ投資戦略へ踏み出すチャンスと捉えよう

長期的な視点で投資を継続することが資産形成の原則です。今回のような相場変動も投資の一部であり、投資を続けるなかで今後も起こる可能性があります。

今回の株価急落をきっかけに、相場変動時の対応を整理しておくことが、新たな機会を見出すチャンスになります。

いったん投資を始めたらそのまま、という方が多いかもしれませんが、家計や資産状況の変化に応じて投資計画を見直していくことも必要です。

またNISAを資産形成のための有効な手段として活用することは大事ですが、一番大事なのは、将来の目的や、理想の暮らしを実現することです。

投資は長期を大前提としてはじめることをおすすめしますが、株価急落時のつみたて投資枠での投資戦略、そして成長投資枠での投資戦略についても一歩踏み込んだ内容をお伝えしました。

株価下落時に今回解説した様な追加投資を可能にするためには、予備資金を日頃から準備しておく必要もあります。

意外と余裕資金のすべてを日頃のつみたて投資に回していて、追加投資ができないという方も見受けられますので、株価急落を一歩進んだ投資戦略へ踏み出すチャンスにするためにも投資だけではなく貯蓄の額やペースについても再考してみてはいかがでしょうか。

【監修】伊達有希子/ファイナンシャルプランナー(CFP、1級FP技能士)

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(伊藤寛子)

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