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恒大集団の債務危機の行方 破綻を機に金融危機が起こる可能性は?

マネーポストWEB / 2021年9月22日 7時0分

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恒大集団の債務危機の行方は?(深センの本社ビル。AFP=時事)

 中国の不動産会社・恒大集団の債務危機の行方を、世界中の市場が固唾を呑んで見守っている。そもそも同社はなぜ危機に陥っているのか。そしてその危機が、中国経済、ひいては世界経済にどのような影響を与えるのか。

 同社の株価(香港・03333、権利修正後)をみると、過去最高値(場中、以下同様)は2017年10月25日の28.729香港ドルだが、中国が新型コロナの封じ込めに成功した直後の2020年7月6日には27.094香港ドルに到達、この時点では株価はV字回復を果たしており、まだ、恒大集団を買い推奨する機関もあった。

 しかし、中国当局は2020年9月1日付で、不動産開発会社を総負債、純負債、流動性に関する3つの指標で分類し、融資を制限する「三条紅線」のテスト運用を始めた。同社はこの3つの指標すべてでレッドライン(赤、橙、黄、緑の4つに分類される中で最も悪い水準)を超えていることから、株価は弱含んだ。

 中国人民銀行、銀行保険業監督管理委員会は2020年12月31日、「銀行業金融機関の不動産貸出集中管理制度作成に関する通知」を発表した。これにより、金融機関はグループ分けされ、グループごとに不動産向けの貸出比率、個人住宅ローン比率に制限が課せられることになった。「三条紅線」政策は2021年1月1日、正式に全面的に実施されることになった。

 3月に開かれた全人代で発表された政府活動報告では「住宅は住むものであり、投機の対象ではない」といった文言が強調された。当局の不動産バブル解消に向けた意気込みは揺るぎないものであり、銀行としては不動産開発会社向け融資、住宅ローンの獲得活動を、厳しく控えざるを得ない状況となった。

 恒大集団の株価は2021年1月20日に17.396香港ドルの高値を付けて以来、下落の一途を辿ることになった。3月以降は長期保有投資家からの売りが継続的に出ていることがはっきりとわかるような値動きとなり、7月下旬の急落、9月中旬の急落などを経て、9月20日の終値は2.280香港ドルまで下げている。

過大な財務レバレッジ

 恒大集団は8月まで会長を務めていた許家印氏(1958年10月生まれ、62歳)によって創業された。武漢鉄鋼学院を卒業後、河南舞陽鉄鋼に入社した許家印氏は、その後グループ内企業で不動産開発事業を手掛けたが独立し、1997年に広東省広州市で同社を設立した。

 中国では比較的若くて起業する経営者が多い中、やや遅い起業であったが、その後は1998年の住宅制度改革により、住宅がそれまでの国有企業による供給から市場経済によって自由に供給される体制に変わると、その流れに乗って業界と共に急成長を遂げた。

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