貸金業者の年収入高、半数が「横ばい」 一方、住宅ローンなど総量規制の除外貸付は増加傾向

MONEYzine / 2018年4月7日 22時0分

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 個人向け貸付は増加傾向にあるものの、貸金業者は総量規制や過払い利息の返還請求などがあり、増収となった企業は21.3%にとどまった。

 帝国データバンクは3月23日、国内貸金業者の経営実態調査結果を発表した。調査は同社が保有する2月末時点の企業データのうち、2016年度(2016年4月期~2017年3月期)決算の年収入高が判明した国内貸金業者294社を抽出して分析した。

 国内貸金業者294社のうち2015年度と2016年度決算の年収入高が判明した277社の業績を比較すると、2016年度に「増収」となった企業は21.3%で、「減収」が29.2%、「横ばい」が49.5%だった。

 貸金業者の業歴は、「30年~50年未満」が38.8%で最も多く、「10年~30年未満」(32.3%)と「10年未満」(5.8%)を合わせると、4社に3社が業歴50年未満だった。従業員数別では「10人未満」が76.9%で小規模企業が大半を占める一方、「1,000人以上」は3社(構成比1.0%)にとどまった。

 貸金業界は過払い利息の返還請求が相次いでいるほか、利用者保護の観点から2010年6月に改正貸金業法が施行され、個人の借入総額が年収の3分の1までに制限される総量規制が盛り込まれるなどした。こうした影響から貸金業者の経営環境は悪化しており、廃業や倒産を余儀なくされる業者が増えていると同社は指摘している。

 一方、貸金業法に基づく指定信用情報機関である株式会社日本信用情報機構(JICC)は3月22日、「平成30年2月度の信用情報提供等業務に関連する統計」を公表した。JICCの加盟会員は貸金業者のほか、信販会社、流通系・銀行系・メーカー系カード会社、金融機関、保証会社、リース会社などがある。

 同社が保有する登録情報をもとに個人向け貸付の状況を見ると、融資残高がある登録人数は前年同月比2万6,000人増の1,070万2,000人、登録件数は同2万6,000件増の1,591万9,000件、登録残高の合計額は同2,648億円増の7兆5,074億円だった。

 また、総量規制の除外貸付を見ると、残高有り情報件数は前年同月比35,973件増の197,177件、登録残高の合計額は前年同月比2,529億円増の1兆6,495億円だった。総量規制の除外貸付は住宅ローン、自動車ローン、高額療養費の貸付け、有価証券担保貸付け、不動産担保貸付け(居宅以外)などが対象となっている。

 貸金業者の経営環境は厳しい状況が続いているものの、住宅ローンなどの総量規制の除外貸付を含む個人向け融資は増加傾向にあるようだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]

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