飲食店の倒産、休廃業・解散は2000年以降で最多、「中華・東洋料理」は前年度比34.9%増

MONEYzine / 2019年6月22日 15時0分

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 外食産業の全体売上は32か月連続で前年を上回ったものの、事業者間の競争は激しく、倒産・廃業などに追い込まれる事業者が増えている。

 一般社団法人日本フードサービス協会が5月27日に発表した「外食産業市場動向調査 平成31年4月度」によると、協会会員社(197社・3万5,763社)の4月の全体売上は前年同月を1.7%上回り、32カ月連続で前年を上回った。4月は東日本で気温が低かったことなどから客足が伸び悩み、客数は同0.6%減少。しかし、季節メニューの投入やメニュー価格の改定などで客単価が同2.2%上昇して全体売上が増加した。店舗数は同0.3%増だった。

ⒸAdobe Stock/kai, Tsuboya, taa22

 業態別では、ファーストフード業態の全体売上が、前年同月比2.7%上回り堅調だった。内訳は、お得感のあるランチメニューや期間限定メニューで客数と客単価が増えた「洋風」が同3.4%上回ったほか、季節に合わせた新メニューや割引クーポン・パスの投入などで客数と客単価が増えた「和風」が同4.9%上回った。また、価格改定で単価が上昇した「麺類」が同1.6%上回り、店舗数が減少したものの客数と客単価が堅調だった「持ち帰り米飯・回転寿司」が同2.1%上回った。

 ファミリーレストラン業態の全体売上も、前年同月を0.7%上回った。内訳は、割引券の利用や期間限定メニューなどが好調で客数と客単価が増えた「中華」が同4.9%上回ったほか、「焼き肉」も客数と客単価ともに増えて同3.4%上回った。「洋風」と「和風」は、グランドメニューの改訂などで客単価は上昇したものの、客数と店舗数が減少して「洋風」が同0.9%、「和風」が同0.4%、それぞれ前年を下回った。その他の業態は、「パブ・居酒屋」が同0.5%下回り、「ディナーレストラン」が同0.1%下回り、「喫茶」は同1.9%上回った。

 一方、帝国データバンクは6月10日、「飲食店の倒産、休廃業・解散動向調査(2018年度)」の結果を公表した。調査における倒産(法的整理)は負債1,000万円以上、休廃業は企業活動を停止している状態、解散は主に商業登記等で解散を確認した場合を指している。

 2018年度(2018年4月~2019年3月)に発生した飲食事業を主業とする事業者(法人・個人事業者)の倒産件数は657件、休廃業・解散件数は523件で、合計件数は前年度を7.1%上回る1,180件。2018年度の飲食店の倒飲食店の倒産、休廃業・解散件数は、東日本大震災発生後の2011年度の1,134件と、リーマン・ショックが発生した2008年度の1,113件を上回り、2000年度以降で最多を更新した。

 2018年度の飲食店の倒産、休廃業・解散件数を業態別に見ると、最も多かったのは「酒場・ビヤホール」の214件(構成比18.1%)で、以下、「中華・東洋料理店」の174件(同14.7%)、「西洋料理店」の151件(同12.8%)などが続いた。中でも「中華・東洋料理店」の件数は前年度比34.9%増加して増加率がトップ。また、10年前の2008年度と比較すると、「酒場・ビヤホール」の構成比は2008年度の12.8%から5.3ポイント上昇、「中華・東洋料理店」の構成比は同14.0%から0.7ポイント上昇、「西洋料理店」の構成比は同10.2%から2.6ポイント上昇した。

 外食市場規模は拡大傾向にあるものの、事業者間では競争が激しくなっており、業態によっては苦しい経営環境にある事業者も少なくないようだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]

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