「ワンダー」に「グランド」、「スポーツ」や「ミラクル」など! あの頃ギラついていたホットハッチ『シビック』
MōTA / 2020年7月25日 8時50分
はっと目を見張るような流麗なフォルムのスポーツカー。屈強なボディでどこにでも行けそうなSUV。それともオシャレで可愛らしいコンパクトなモデル。最新モデルから懐かしの名車まで。燃費や車格、維持費など現実問題は一旦置いておいて、誰しも1度は自分の憧れのクルマを思い描いたことでしょう。そしてそれを自慢したいなんてことも…。 今回はホンダのシビックを振り返っていきます。あなたの好きなクルマは何ですか? 昔から憧れていた1台はありますか?
3代目:ワンダーシビック(1983-1987年)
1972年に初代が登場して以来、現在の10代目に渡り50年近く生産されているホンダを代表するモデル「シビック」。その中でも、3ドアハッチバックのほか、4ドアセダン、5ドアのシャトルをラインナップした3代目「ワンダーシビック」は、ホンダで初となる日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した記念すべきモデル。
翌1984年には1.6L DOHCエンジングレードも追加されレースにも用いられるように。シビックのスポーティなイメージはこのあたりから始まりました。
4代目:グランドシビック(1987-1991年)
1987年9月にモデルチェンジが行われ、ボディサイズが拡大したほか、スポーツ性能が大幅にアップした4代目シビック。「グランドシビック」と呼ばれました。当時は、トヨタ カローラ レビン/スプリンター トレノ(AE92型)や三菱 ミラージュ(C53A型)など、1,600cc(通称:テンロク)エンジンを積むライバルたちが高出力のエンジンを搭載したスポーツグレードを設定し、コンパクトスポーツカーのハイパワー化が盛んに行われていました。
そこでグランドシビックでは、4代目インテグラに搭載され話題となっていたB16A型 1.6リッターVTECエンジンを搭載したスポーツグレード「SiR」が新たに追加されたほか、エクステリアには大型エアロバンパーや三次元テールゲートなど、空力性能を高めたものが採用されました。
7,600rpmという高回転で最高出力160馬力を発生し、軽量ボディ+高回転高出力NAエンジンの組み合わせは、走りのホンダをイメージ付けることに大きく寄与しました。
5代目:スポーツシビック(1991-1995)
1991年9月にはストレートにスポーティさを表現すべく「スポーツシビック」の愛称が与えられた5代目へモデルチェンジ。最上級モデルに搭載される1.6リッターDOHC VTECエンジンは、最高出力の170馬力を7,800rpmという超高回転で発生。さらに、乗りやすさに重要な最大トルクは、コチラも高回転の7,300rpmで16.0kgmであり、低回転から最大トルクを発生する現代の車とは大きな違いがあります。
しかし、軽量コンパクトで、価格も比較的安価であったことから、当時の走り好きな若者を中心に人気となり、車高をギリギリまで落としたカスタムシビックが多く見かけられました。
また、3ドアと4ドア「シビックフェリオ」の展開になったスポーツシビックですが、1993年にはアメリカで販売されていたクーペモデルが日本でも発売されます。また、この頃はバブル景気とも重なりシビックの売上もピークを迎えます。
6代目:ミラクルシビック(1995-2000年)
1995年9月に登場した6代目モデルには、これまで以上に高性能を追求した「ミラクルシビック」の愛称が与えられました。高出力で低燃費のエンジン「3ステージVTECエンジン」を搭載し、CVTには新しく「ホンダマルチマチック」を採用。
さらに1997年には、NSX、インテグラに設定されていた最上級スポーツグレードの「タイプR」(通称:EK9型)がシビックにも設定されました。
搭載されるエンジンは通常のシビックのスポーツグレードであるSiRに搭載されていたB16A型をベースに専用チューニングが施されたB16B型。1.6Lの排気量から185PSを絞り出し、レブリミットは9000回転というレーシングエンジン並みのスペックを持ち合わせています。その他、レーシングテイストあふれる旋回フィールを実現する4輪ダブルウイッシュボーンサスペンションは、ロール剛性を高めつつも、前後荷重移動による優れたフロントの接地性を確保するセッティングを実現。ボディまわりはパフォーマンスロッドの追加、テールゲートまわりの大幅強化等により高いボディ剛性を獲得し、コントローラビリティの向上にも大きく寄与しています。
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