「E30」に「190E」、「240」まで! 時代を築いた懐かしの輸入車3選
MōTA / 2020年8月7日 9時48分
はっと目を見張るような流麗なフォルムのスポーツカー。屈強なボディでどこにでも行けそうなSUV。それともオシャレで可愛らしいコンパクトなモデル。最新モデルから懐かしの名車まで。燃費や車格、維持費など現実問題は一旦置いておいて、誰しも1度は自分の憧れのクルマを思い描いたことでしょう。そしてそれを自慢したいなんてことも…。 今回はそんな、今だからこそ乗りたい時代を築いた懐かしの輸入車3選をお届けします。あなたの好きなクルマは何ですか? 昔から憧れていた1台はありますか?
BMW 2代目3シリーズ E30型(1982年-1994年)
BMWの基幹車種であり、日本をはじめ世界各国で人気の3シリーズの2代目にあたるE30型。バブル経済の後押しもあり、同時期に販売されたメルセデス・ベンツ 190E(後のCクラス)と共に大ヒットを記録し、日本に高級輸入車を広めた代表的な車種です。特に都内で見かける数が多かったこともあり、「六本木のカローラ」と呼ばれていました。1982年にデビューした2代目3シリーズは、2ドアセダン、4ドアセダン、2ドアカブリオレ、ステーションワゴン、スポーツセダンと幅広いバリエーションを展開。「六本木のカローラ」と呼ばれる4ドアセダンは、先行して導入されていた2ドアセダンと2ドアカブリオレ(1982年)の翌年、1983年にデビューしました。
バブル経済が重なったことで、それまで庶民には手の届かなかった輸入車が身近な存在になった時代。正規輸入車のみならず並行輸入車も多く輸入され、2代目3シリーズは日本において大ヒットを記録しました。
走行面は、軽量化されたボディに吹け上がりの良いエンジンを搭載しており、スポーティなハンドリングとの相乗効果でBMWらしいスポーツセダンに仕上がっています。直列4気筒エンジンと直列6気筒エンジンをラインナップし、トランスミッションはMT・ATの選択をすることができました。
また、BMW 3シリーズの高性能バージョンとして、今なお根強い人気を誇るM3や四輪駆動モデルが誕生したのは2代目 E30からです。
メルセデス・ベンツ 190E(1985年-1993年)
「六本木のカローラ」こと、2代目3シリーズのライバルで同時期に人気だったのが、80年代~90年代のメルセデス・ベンツを象徴するような存在感のある直線的なスタイリングで、「小ベンツ」や「赤坂のサニー」と呼ばれた190Eです。日本には1985年より登場しました。全長4420mm×全幅1678mm×全高1390mmのコンパクトなボディに、当時圧倒的な品質を誇ったSクラス(W126型)とほぼ同等のクオリティを詰め込んだ1台です。
ダイムラーAGの創業者のひとり、ゴットリープ・ダイムラー氏が遺した言葉「Das Beste oder nichts(最善か無か)」の思想で最高品質を求めていた時代に作られた190Eは、フロントグリルやオーナメント類以外にはメッキパーツを用いないシンプルな外観に、上級車種と比べても遜色のない内装、頑強なボディ剛性でドアの開閉音も重厚と、当時のコンパクトセダンには過剰品質とも言える高品質を誇りました。
価格はエントリーモデルでも500万円前後と、当時としても高価ながら大ヒットを記録。日本でのメルセデス・ベンツ普及に多大な貢献をもたらしたモデルです。
ボルボ 240 シリーズ(1974年-1993年)
1974年に登場したボルボ240 シリーズの車種名は、2ドアセダンが「242」、4ドアセダンが「244」、5ドアワゴンが「245」と末尾の1ケタはドア枚数を示しており、今でも呼ばれる「240」という呼び名は、1983年から与えられました。1981年にターボチャージャーを装備した、「240ターボ」が2ドアと4ドアに設定。また、1982年には5ドアワゴンにもターボが追加されました。また、1990年にエアバッグが追加され、1991年にABSが装備されるなど、安全性の追求はモデル末期まで続けられ、1993年に生産を終了します。
日本にも正規輸入されていたボルボ 240 シリーズは、安全性の高さや信頼性の高さが評価され、多くの台数が販売されました。また、1990年代に起きたワゴンブームもボルボ 240の人気を後押しし、ボルボといえば四角い安全なワゴンのイメージが定着しました。
また、モータースポーツの世界では240ターボが活躍し、ローバー SD1やBMW 3シリーズと熱い戦いを繰り広げました。1985年と1986年の欧州ツーリングカーレース選手権(ETC)では、上位を独占しチャンピオンを獲得。四角い見た目から「Flying Brick(空飛ぶレンガ)」の愛称で親しまれました。
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