中国には豪華版オデッセイ、その名も“エリシオン”がある! 日本でも売って欲しいアルファード対抗馬
MōTA / 2020年11月22日 13時40分
日本で今、人気再燃中のホンダ オデッセイだが、中国向けにはその兄貴分の高級仕様があるのを御存じだろうか。その名も“エリシオン”! 日本でもかつて売られていた上級ミニバンが中国で独自の進化を遂げていた。アルファード対抗馬として日本導入にも期待したい中国専用車、ホンダ エリシオンをご紹介!
中国向けに存在するオデッセイの上級版がゴージャス過ぎる!
ホンダの上級ミニバン「オデッセイ」は、日本のみならず世界で販売されている。ただし名前は同じながら、北米版は日本とは大きく異なる大型サイズの独自モデルが販売されている。これはかつて日本でもラグレイドの名で販売されたことがある。いっぽう中国では、日本と同じオデッセイが広汽ホンダ(広州市)で生産されるほか、もう1台の兄弟車が東風ホンダ(武漢市)で製造されている。それが今回ご紹介する「エリシオン」だ。
位置付けとしてはオデッセイの兄貴分で、さらに上級なモデルとなる。
かつては日本でも売られていた上級ミニバン、エリシオン
ホンダ エリシオンと聞くと「おおっ」と声が上がるホンダファンは多いだろう。かつて日本でも売られていたモデル名だからだ。初代のエリシオンは2004年、トヨタ アルファードや日産 エルグランドの対抗馬として登場したLクラスミニバン。当初は直4 2.4リッターモデルのみのラインナップだったが、2006年には当時のミニバンで最もパワフルな最高出力300psを誇るV6 3.5リッターエンジンを積んだ上級モデル、エリシオン プレステージも追加されている。
なお今回ご紹介するエリシオンが2016年に東風ホンダで現地生産される前には、初代エリシオン(正確にはエリシオン プレステージの2.4リッター版)が中国でも販売されていた。
マイチェン前のオデッセイ比110mmを立派なデザインに充てた!?
中国版エリシオンの外装デザインは、ベースのオデッセイに比べてかなり立派に見える。サイドモールやドアハンドルに大げさなくらいのメッキ加飾が施されているほか、押し出し感の強いフロントグリルやヘッドライト、前後フェンダーまわりやテールゲートなどもオデッセイとは別物だ。 ボディサイズは、全長4950mm×全幅1845mm×全高1710mm、ホイールベース2900mm。ちなみに日本仕様の新型オデッセイが全長4855mm(マイナーチェンジ前は4840mm)×全幅1820mm×全高1695mm、ホイールベース2900mmだ。全長で比べると、マイナーチェンジ前のオデッセイに比べエリシオンは110mmも長い。それでいてホイールベースは同じなため、オーバーハング(車軸より前後)110mm分を立派なデザインに充てたことになる。新型オデッセイにはエリシオンのパーツが流用されている
ちなみに新型オデッセイの開発者にお話を伺った際、新型はテールゲートのガラス部が従来型より後ろに張り出し垂直気味になるなるよう、この東風ホンダ版エリシオンから一部を流用したことを明かしている。確かに新旧のオデッセイ、そしてエリシオンの後ろ姿を写真で見比べてみると、それぞれ微妙に違っている部分と共通する部分があって興味深い。詳しくはフォトギャラリーをチェックして欲しい。
500万円クラスの高級ミニバンに相応しい豪華なインテリア
中国でのホンダ エリシオンの価格は、ハイブリッドが29万4800元(約466万7000円)から32万8800元(約520万5000円)。ガソリン版が24万9800元(約395万4000円)から27万5800元(約436万6000円)。日本仕様のオデッセイは、349万5000円から458万円だから、エリシオンはなかなかの高級モデルだということがわかる。
※1元15.83円で計算
この豪華な内装だけでも日本のオデッセイに設定してほしいぞ
そんな訳で、写真でも分かる通りエリシオンの室内も外観同様に豪華だ。2列目のプレミアムクレードルシート自体は日本仕様と同じ形状に見える。しかし茶色の革シートには上質なキルティング加工が施されるうえ、アームレストには木目調の小さなテーブルが備わり、さらには電動調節機構まで備わっている! そのいずれも日本のオデッセイには設定のないものばかりだ。
また頭上にはやはり日本仕様にはないダブルサンルーフ、しかもかなり大きなガラスルーフまで装備される。これらの内装仕様だけでもいいから、日本向けオデッセイにも設定してみるのもアリではないだろうか。
そして可能ならばエリシオン自体も、アルファード対抗馬として日本市場へ導入することも検討して欲しいところだ。
[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)]
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