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タフトの影響はなし!? ハスラー人気はホンモノだった【2020年話題のクルマを振り返る】

MōTA / 2020年12月2日 14時30分

スズキ 新型ハスラー

2020年1月20日に2代目ハスラーが登場してから間もなく1周年を迎えるが、この1年で取り巻く環境は大きく変わった。そう、ダイハツから似たようなテイストのタフトが2020年6月に登場したのだ。どちらも売れてはいるものの、軽SUV市場のパイオニア的存在のハスラーからしたら面白い話ではないハズ。そこで、タフトのデビューでどの程度影響を受けたのか!? 両車の販売台数推移などから、2020年の動向について改めて振り返ってみよう。 >>

スズキ 新型ハスラー

見事なデザインでメガヒット! 初代のデビュー時期は完ペキだった

1998年にデビューしたKeiもハスラーと同じコンセプトであったが、登場が早すぎたのかヒットには繋がらず。ところが2013年の初代ハスラーは爆発的ヒットとなった!

そもそもハスラーは軽×SUVという、ありそうでなかった見事なパッケージングで2013年にデビュー。折しも世界的SUVブームの直前にデビューしたことからも、タイミング的にも完璧であった。

軽自動車のSUVといえば、本格クロカンのジムニー程度で、車内も広く、街中でフツーに使えるクルマと考えると、直接的なライバルは不在であったのも功を奏したカタチだ。

ご存知の通り、販売的にも絶好調でモデル末期(2019年12月)でも4365台を売り上げていたほど。

見た目は超キープコンセプトながら先進安全装備の充実や、乗り心地の良さなどクルマとしてかなりの成長をした印象だ

そんな初代ハスラーの大ヒットを受けて、満を持して2020年1月に新型投入。デザインはキープコンセプトながら、先進安全装備の充実や徹底したマーケティングリサーチにより文句なしのデキであった。

新型も堅調だが……もう少し売れてほしいところ

正直にいうと、どちらも似たような数字が並んでいる印象。月販目標台数と比べるとハスラーが6000台、タフトが4000台で、どちらも目標台数をクリアしている

新型ハスラーの販売台数は2020年1月には5534台、3月に至っては1万372台を記録する相変わらずの人気っぷりである。が、新型ハスラーの月販販売台数は6000台という目標から考えると、必ずしも順調というワケではないようだ。

もちろん今年2月ごろから日本でも猛威を振るっている新型コロナウィルスの影響もあったと考えられる。しかも6月にダイハツからデビューしたタフトが登場と、ハスラーにとっては厳しい一年であったのだ。

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タフトの影響はあまりなし!? 客層がまったく違った

だが、都内近郊のスズキディーラーで働くT氏にタフトの影響を尋ねると「予想より大きな影響ではなかった。コンセプトの違い通り、客層が別れているのでは?」と語っている。

スズキ ハスラー, ダイハツ タフト

スズキ ハスラー, ダイハツ タフト

たしかにこの2台のコンセプトはまるで違う。ハスラーはどちらかというとファミリー層狙いで、後席にリクライニングやシートスライド機構もあればシートアレンジだって多彩だ。ところがタフトのリヤシートは若干のリクライニング機能はあるものの、アレンジ面においては物足りない印象である。簡単にいうと、タフトは2シーター的な設計なのだ。

この理由をタフト開発陣に尋ねれると「軽自動車の平均乗車人数は1.5人。そのためタフトはフロントシートに重きをおいた」という。

前述の通りハスラーは4人乗っても十分快適な設計なのだが、タフトは後席はあくまで緊急用と割り切っているため、このような車内設計の差が生じているというワケだ。

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似たような見た目と一緒くたにされがちな2台であるが、コンセプトの違い通り客層も割れているようだ。個人的な意見を言うならば、軽SUV市場というバカ売れ必至の市場を作り出したハスラーにはもう少し頑張ってほしい。

タフトは全車に電気式パーキングブレーキを採用し、全車速ACCをオプション設定している。対するハスラーは全車速ACCをターボモデルに備えてるものの、パーキングブレーキがキック式のため数秒しか停止保持しないなどの差があるのだ

今回は触れられなかったが、例えばタフトに採用している電気式パーキングブレーキをハスラーにも搭載し、全車速追従ACCを全グレードに標準にするなど、さすがハスラー! と言える機能を追加してほしいところだ。いずれにせよ、この2台からますます目が離せないぞ!

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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