スズキ 新型アルトがいよいよ登場！ 軽セダン覇権復帰の一手は27.7km/Lの低燃費と安全性能だ！

スズキ 新型アルト

2021年12月10日(金)、7年ぶりのフルモデルチェンジとなる新型アルトが発表された。2021年12月22日(水)からの発売を予定している。 軽自動車で一躍人気となったスーパーハイトワゴンとは一線を画す軽セダンと呼ばれるボディタイプに分類されるアルト。 国産車の中でも安価で、国内累計販売台数526万台と初心者から高齢ドライバーまで幅広い年代から支持されるモデルでもある。軽の主流とは外れたアルトではあるが、今回の新型モデルでは軽セダン覇権奪取に向けた秘策はあるのだろうか。

老若男女の味方！ 良品廉価で地道に販売台数を伸ばしてきた

アルトは1979年に初代モデルを発売。以来42年間、「経済性と実用性を徹底的に追求し、快適・機敏・安全に走行できる」ことをコンセプトにブラッシュアップを続けてきた。

しかし、スズキ自身が「アルトのような軽セダン市場は縮小傾向」と認めるように、現在軽自動車の主流はスズキ スペーシアなどの全高が高く、両側スライドドアを持つスーパーハイトワゴンだ。

マイルドハイブリッド機構を採用したことでWLTCモード燃費は27.7km/Lを達成

そんなスーパーハイトワゴンと戦うための一手。一つ目はマイルドハイブリッド機構だ。もちろんスペーシアにも採用されてはいるのだが、アルトは燃費27.7km/Lを達成しており、スペーシアの22.2km/Lと比較しても高い数値であることは明らか。お財布の味方と言えるだろう。

スズキセーフティサポートを全グレードに標準で装備

また、老若男女が乗るモデルだからこそ、安全性能には力を入れている。

前方視界を広げるためにガラスエリアを拡大した。また、夜間の歩行者も検知するデュアルカメラブレーキサポートなどを搭載するスズキセーフティサポートと6つのエアバッグを全車に標準装備している。

スペーシアにはスズキセーフティサポート非装着グレードも存在するため、この点でもポイントは大きい。

ヘッドアップディスプレイも目線移動が少なくなるため便利だ

また、スペーシアにはすでに用意されているヘッドアップティスプレイも今回アルトに設定。フルカラーで見やすく、ステレオカメラで認識した道路標識をヘッドアップディスプレイ上にも表示するため、目線移動が減り、安心だ。

さらに、全方位モニター用カメラ装着車には、狭路でのすれ違い時の接触防止をサポートするすれ違い支援機能を採用。

これはスズキ ワゴンRスマイルにも用意されているもので、運転に不慣れな人にはありがたい装備と言えるだろう。

スズキ車では国内初のディスプレイオーディオも設定

内装にも目を向けていこう。

全高、室内高、室内幅を拡大したことで、先代モデルよりも広い室内空間を実現。また、軽セダンの難点でもあるフロントドア開口部の高さも拡大したことで前席の乗降性を高めた。

車内装備の最も注目すべき点は、スズキで国内初となる7インチのディスプレイオーディオを設定したことだろう。バックカメラや全方位モニターの映像を映すだけでなく、スマートフォンとの連携によるナビ表示や音楽再生、車両情報の確認やヘッドアップディスプレイへの交差点案内の表示なども行える。

盛りだくさんの装備でありながら100万円を切るグレードも用意

走行性能面では低燃費と軽快な走りを実現するエンジンに加えて軽量で高剛性のプラットフォーム「HEARTECT（ハーテクト）」、環状骨格構造や高減衰マスチックシーラーなどを採用したことにより操縦安定性や乗り心地、静粛性を高めている。

これだけの技術、機能を盛り込んで、価格はハイブリッドモデルが109万7800円〜137万9400円。ガソリンモデルが94万3800円〜112万9700円となる。

まさに至れり尽くせりの一台と言えるだろう。初めての一台にもオススメだ。

【筆者：篠田 英里夏(MOTA編集部)】