もりもと技術研究所:コンセプトは「空飛ぶスーパーカブ」
MotorFan / 2018年4月27日 0時10分
2018年4月22日、次世代の空飛ぶ乗り物を開発する「パーソナル・プレーン・開発・プロジェクト(PPKP)が、滋賀県彦根市にて、試作1号機の初飛行を成功させた。
初飛行は滋賀県彦根市のハンググライダー場で行われ、穏やかな風の中、機体は青空に吸い込まれるように上昇していった。
PPKPとは次世代の空飛ぶ交通機関を開発するプロジェクトで、日本全国にいる18人の有志で開発を行っている。コンセプトは「空飛ぶスーパーカブ」とし、 固定翼(飛行機タイプ)の機体に自動運転を組合せ、誰でも操縦無しで、原付の様に手軽に空の移動を出来る機体を開発している。翼を持つことで、交通機関として求められるスピードと飛行できる距離、 故障時の安全性を確保する。大きな翼により、10~20m程度の距離から飛び立てる機体とし、ヘリポートや、災害時には、例えば校庭からの離発着ができる機体をめざす。
2017年1月のプロジェクト立上げから、自動運転システムのベースとなる機体の開発を行ってきた。初飛行により、飛行が可能で、ベース機として使用可能なことを確認した。これにより、次の取り組みとして、自動運転システムの開発を進めていく。
【自動運転システムについて】
自動運転システムは大きく4つの機能に分かれており、完成後はタッチパネルで行先を選択すれば、自動で飛び立ち、安全に目的地まで飛行するシステムとなる。
[自動運転システムを構成する機能]
・GPS・3Dナビゲーションによる航法システム
・画像処理等による着陸システム
・ジャイロ等による姿勢制御システム
・高速通信を活用した機体の常時モニタリング及び、 地上サーバとの連携による飛行支援
この4機能を組合せ、離陸から着陸まで自動で行い、誰でも操縦無しで飛行できるシステムに仕上げる。
自動運転システムにより、 人の代わりに物資を載せることで、 例えば大規模災害時の救援物資の輸送などにも活用できます。
今後は、自動運転システムを含めた試作機を2020年までに完成させ、カリフォルニアなど世界各国で行われる予定の実証実験への参加を目指す。実証実験により、完成度を高め、2022年に技術開発完了を目指す。上記取り組みを達成できるよう、試作機の開発に必要な開発資金の調達を本格化させていく。
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