空気を詰め込め!ボルグ・ワーナー:第6世代ガソリン VTG [人とくるまのテクノロジー展2018横浜]
MotorFan / 2018年5月24日 15時55分
いよいよ国産車にもダウンサイジング・ターボエンジンが搭載される例が増えてきた。そこで注目が集まっているのがターボチャージャーと、その関連ユニットである。そんな背景もあり、今回の展示会でも多くのメーカーがターボチャージャーを出品していた。 ●TEXT&PHOTO:川島礼二郎(KAWASHIMA Reijiro)
ここで紹介するのは、アメリカのボルグ・ワーナーの「第6世代 VTG」。2014年に発売が開始されて以来、世界中で多くのディーゼルエンジンに採用されて好評を博している第6世代をベースに、ガソリンエンジン用、特に高効率ミラーサイクルガソリンエンジンに最適なソリューションとなるよう開発された。
VTGとはVariable Turbine Geometryの略であり、可変容量タービンのこと。この可変機構のキモとなるカートリッジを刷新している。前作の第4世代から構造そのものを変更。第4世代では分厚かったプレートが薄肉なプレートに変更されている。これにより大幅な軽量化を果たしている。2018年中には最大950℃の排気温度に対応する予定であり、更なる将来に向けて、1020℃と1050℃を定義・開発を開始する。既に国産完成車メーカーにも採用されている同社製品が、更に商品力を高めている。
ターボ関連商品として同社ブースに展示されていた「eBooster」も興味深い。ガソリンおよびディーゼルエンジン向けの電動コンプレッサーである。モーターとコンプレッサーの間に基盤が装備されており、コンパクトに仕上げられている。
本製品は電気モーターで駆動されるコンプレッサーであり、タービンステージが無いことが特徴。2ステージ過給システムの一部として使用される ことを想定している。ターボチャージャーと併用した場合、最大トルクまでの到達時間が2.5秒短縮され、最大トルクは50%以上の向上が可能だという。現在第2世代が開発中であり、より継続的な作動が可能となるうえ、出力向上も見込まれる。
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