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インパネを両車で作り分けているのも「あの時代」らしさ 初代ギャランΣ/Λ(ラムダ/シグマ)

MotorFan / 2018年5月31日 12時55分

インパネを両車で作り分けているのも「あの時代」らしさ 初代ギャランΣ/Λ(ラムダ/シグマ)

初代ギャランΣ/Λの登場した1976年は、もはや80年代に向けた新たな時代への挑戦が始まっていた。同級生といえば初代ホンダ・アコードも同じ76年生まれだが、いずれにしても新たなトレンドをどのように捕まえていくのか、その勢いあるトライアルもこの時代の車を魅力的に見せている要因だ。

 開放感あるインテリア。とは現在にもほぼほぼ通じるキーワードになっているはず。この潮流がメインストリームとなってきたのは、おそらく70年代後半からだろう。
 世をあっと驚かせたのは、1972年登場の初代シビックのインパネだが、これはまさに起源であり多くのモデルが追従するにはまだまだ早すぎたともいえた。また、エコノミーカー、ベーシックカーとして経済性を重視する車のものという意識があり、立派さ、豪華さとは別のベクトルを向いていたと捉えられていた。

 そういった意味では、その時代の一般的見識を破ったのが、Σであったと言えるかもしれない。
 低く開放的なインパネが高級セダンにも受け入れられた理由の一つが、省略したものがなかったということだろう。
「割り切って、無くしました」 というやり方であれば、すっきりと広々感は簡単に表現できるが、それではリッチではない。Σは必要なものをちゃんと備えた上で、広さを強調したのだ。

 例えば当時のスポーツカーの流行は7連や8連の多連メーターだ。いろいろなメーターが装備されていることが、メカニカル感を醸し出し、スポーツカーにふさわしいコクピットを演出していた。

1970年発表のギャランGTOのインパネ。極めてスパルタンに感じるのは、その囲まれ感。

 ギャランGTOなどでは、多くのメーターを持つために直立した大きなパネル面を持っていた。それが機能の象徴となったのだ。対するΣは、7連メーターをきっちりと採用した。しかし、それをできるだけ低く細長いパネル内に収納したのだ。
 その理由は、広々感の追求にもあった。メーターパネルを極力細くし、不要な部分は削り取る、機能性と開放感を両立することで、上質で広々感のある新しい上級セダンのインパネを創出することができた。
 三菱はこの後の1978年に初代ミラージュを発表するが、この広々感はここでも表現され、80年代の三菱を象徴するインパネデザインを作り上げたのだ。

(5/31発売 モーターファン別冊 初代ギャランΣ/Λのすべて よりスピンオフ)

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