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新車は400万円だけれど、まっさらの中古車が230万円~! 日産リーフの中古車相場に異変アリ

MotorFan / 2019年3月17日 9時0分

新車は400万円だけれど、まっさらの中古車が230万円~! 日産リーフの中古車相場に異変アリ

世界で続々と誕生している新型EV。かたや日本市場では現時点では直接のライバルが存在しない日産リーフ。嵐の前の静けさといったところですが、中古車市場はどのような動きをしているのでしょうか。


 現在のところ事実上、国産唯一のピュアEVの乗用車なのが日産リーフです。海外からの黒船的EV勢の上陸前夜であり、国産他社の新EVの投入もまだなし。というわけでリーフの動向が日本の中古車市場におけるEV相場のベンチマークを担っています。



 将来的に価値を維持していけるのか、ということは初めてEVに飛び込みたいオーナー予備軍にとっては非常に気になるところでしょう。

 需給の構造がそのまま相場に反映される中古車市場でリーフはどのような動きをたどっているのでしょうか。さっそく見ていきましょう。


 2010年12月に登場した初代リーフは、車両本体価格が数度にわたって値下げされるというとてもレアなモデルライフでした。メーカーによる値下げは買う側にとっては一見うれしい配慮のように思えますが、それは将来的な価値に暗い影を落とすこともあります。

 デビュー時に中級のXグレードで約376万円、上級のGグレードで約406万円だった新車価格は、3度の値下げで約315万円(X)/約354万円(G)まで下げられました。額にして最大60万円の値下げでした。補助金の減額に合わせざるを得ないというEVの事情が露呈した格好です。

 値下げというドーピングは2013年、14年は新車販売に一定の効果をもたらしましたが、15年はその甲斐むなしく年間販売台数は1万台を割ってしまいます。中古車市場にもそれはビビッドに現れており、15年式は前後の年にはさまれるように凹んでいます。



 そして初代リーフに関するもうひとつの傾向が、販売台数の割に中古車流通台数が少ないことです。

 旧型リーフの新車販売台数はおよそ8万1500台。かたや現行リーフの累計はおよそ3万8000台。しかし中古車市場では両モデルの流通台数がほぼ同じです。これは、旧型の自然減に加えて、かなりまとまった台数が海外へと輸出されていることが理由とされています。

 弱ったバッテリーのままでは日本の中古車市場では極端に商品性が落ちてしまうからです。もちろん、再生バッテリーが事業化されていますから、そちらにも回されていることでしょう。


 そんな初代リーフ、8年落ちとなる2011年式では50万円を切る価格で見つけることができます。
ただ大半の販売店がEV用バッテリーの容量を表示する「セグメント」の表記をしていないところがほとんどです。EVを中古車で買う場合、走行距離よりもむしろ、いくつセグメントが残っているかが大事です。

 検索の主流である大手中古車サイトの項目欄にはまだ「セグメント」が存在しません。いずれEVがもっと普及すれば、バッテリーのコンディションを伝える項目が増えることでしょう。



 それを補完するバッテリーの延長保証も日産は用意しています。1年あたり1万5000円で初度登録から最大9年目まで保証してくれるサービスです。でもおそらくは中古再生バッテリーへの交換となるので、好みが分かれるところでしょう。

 ちなみに明らかに中古車の程度が良くなる年式は、一部改良で航続距離が伸びた2012年11月以降の年式です。



 前述のように、現行リーフも活発に中古車市場に流通しています。そしてこれらほとんどが、試乗車・展示車の役目を終えたデモカーアップの車両です。

 販売会社の決算期に現金化するためにオークションに出された車両や、一泊二日試乗に何度も貸し出してちょっとくたびれてしまった車両たちですが、モデルチェンジされてからまだ1年半、距離も伸びておらず新車のようなピカピカの個体も数多く流通しています。

 そしてこのデモカーアップという中古車発生源が、特有の相場を形成しているのです。2019年度はまだ未定ですが、それまでのリーフが受けられる補助金は40万円でした。ディーラーのデモカーは補助金を申請しないので、中古車市場に流す際には、その後のユーザーのことを考え補助金ぶんを差し引くことになります。そう、一発目の値落ちの幅が大きいのです。

 それに加えて、新車の大乱売がありました。下取り増額キャンペーンと補助金とを合算して100万円引きという破格の条件が2017年の時点で出ていました。2018年にはやや落ち着きましたが10万台記念車も相当な条件で買うことができたようです。この記念車は、新車価格より100万円以上安く、中古車市場に流通しています。


  そのせいもあり、新車価格399万9240円(Gグレード)の中古車は、2017年式で230万円くらいから探すことができます。2年落ちで4割以上の値落ちです。「3年3割・5年5割」という値落ちの定説を上回っています。流通しているのは9割くらいが上級のGグレードです。プロパイロットもプロパイロットパーキングも両方付いてる「全部乗せ」グレードです。

また、どんな事情で売り出されているのかわかりませんが、新車未登録の車両も散見されます。中古車なみに安くはないですが買った後に補助金の申請ができるのでお得です。

 1月に追加されたばかりの大容量62kWhバッテリーを積むe+は、まだほとんど中古車市場には出てきません。出たとしても補助金ぶんが安くなるくらいです。瞬間的な安さはありますが中古車は取得税が免税にならなかったりするので新車と中古車、支払い総額をしっかり見比べてみるのが大事です。

 ちなみにこのe+もそうですが、残価設定クレジットを組む際には注意が必要です。車両品体価格439万1280円のe+Xのプロパイロット付きを72回の残価設定で買うとした場合、最終回に設定された残価はわずか61万4000円。新車価格の1割少々という、日産自ら6年後にはほとんど価値が残らないだろうという試算をしているのです。


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