MRJ開発に弾み。三菱航空機、米国連邦航空局(FAA)からLetter of Authorization (LOA)を受領
MotorFan / 2019年3月28日 10時50分
三菱航空機株式会社は、米国連邦航空局(FAA)によるMRJの型式証明(TC)飛行試験開始に向けて、 LOA をFAAより取得したと発表した。LOA取得にともない、FAAチームが型式証明の活動を支援するためにMRJに搭乗することができるようになる。2018年12月の国土交通省航空局(JCAB)からの許可取得に続くものだ。
三菱航空機がFAAのLOAを取得したということは、MRJの開発の最終関門である型式証明(TC)取得のための飛行検査を開始してもいいということを意味する。航空機の型式証明は各国の航空局が発行するが、アメリカFAAのものがもっとも権威がある。当然、FAAの型式証明がないとグローバルでのビジネス展開は望めない。その意味でも、今回のFAAからのLOAの受領は、開発が遅れ気味のMRJにとって良いニュースと言える。
三菱航空機は現在、ワシントン州モーゼスレイクでTC飛行試験を行なっており、LOA取得をうけ、すでにFAAのパイロットがMRJの慣熟飛行を2回行なった。
三菱航空機の水谷久和社長は次のように述べている。
「FAAからのLOA取得は、MRJの開発やその発展における重要なマイルストーンです。型式証明計画を進めるにあたり、引き続きFAAおよびJCABと調整していきます」
三菱航空機は当初から、MRJの型式証明フェーズにおいてFAAとJCABの双方が機体に搭乗して進める計画を示してた。
三菱航空機の型式証明統括室 室長であるアンドリュー・テレスカ氏(Andrew Telesca)は、FAAとJCABがTC飛行試験に共同参加できるよう調整することがプログラムの優先事項のひとつであったことを明らかにするとともに、次のように述べている。
「日本の航空機メーカーとして、JCABと緊密に連携していることは言うまでもありませんが、飛行試験の拠点は米国にあることに加え、米国は最大のターゲット市場のひとつですので、JCABと同時にFAAも参加していただくことで、TC取得プロセスの効率化を図ることができます。さらに、JCABとFAAと緊密に連携することで、他国の航空当局との認証取得をより円滑にすることができます」
アンドリュー・テレスカ室長はまた、次のように述べている。
「型式証明の取得に向け、各種活動は順調に進んでいます。私たちの飛行試験チームは現在、マッキンリー極限気候研究所において極寒酷暑のTC試験を完了させるために、飛行試験機4号機と共に米国フロリダ州エグリン空軍基地におります」
MRJは、極寒と 酷暑の環境における稼動が可能であることを証明する試験に供されることになる。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
億航智能、空飛ぶクルマの生産許可証を取得(中国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月16日 0時40分
-
「国産旅客機つくるぞ!」経産省が今ブチ上げたワケ 「MSJ失敗」の轍は踏めない…どんな戦略が?
乗りものニュース / 2024年4月7日 7時12分
-
第二種型式認証ドローン E6150TCが登場 目視外による「空の物流」が可能に
PR TIMES / 2024年4月5日 14時45分
-
意外と快適? 万博の移動手段「空飛ぶクルマ」体感してきた ヘリとは別モノ このままじゃ絶対に“飛べない”
乗りものニュース / 2024年3月27日 14時12分
-
森永卓郎氏が指摘する「原則を覆して戦闘機輸出解禁の背景」
東スポWEB / 2024年3月22日 14時13分
ランキング
-
1「焦げ臭い匂いがする」 セガ「リアル猫型ロボット」で発熱→生地焼ける…… 販売停止に「深くお詫び」
ねとらぼ / 2024年4月18日 19時39分
-
210円パンならぬ「1万円パン」爆誕 新紙幣の顔・渋沢栄一ゆかりの地で...割れば中から黄金色
Jタウンネット / 2024年4月18日 21時0分
-
3「国宝級」藤原定家直筆の古今和歌集の注釈書、冷泉家の蔵から見つかる…推敲の跡も生々しく
読売新聞 / 2024年4月18日 18時0分
-
4SNSでも「かわいい」「癒し」と話題に! セリアで急増中の「シマエナガ」グッズ15選【一挙紹介】
オールアバウト / 2024年4月18日 20時45分
-
5「女性がつい好意を抱いてしまう男性」に実は共通している“会話の特徴”
日刊SPA! / 2024年4月18日 9時24分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください