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帝人:デザイン・設計・試作・評価のイノベーション創生拠点「Teijin Automotive Center Europe」を新設

MotorFan / 2020年1月29日 16時5分

帝人:デザイン・設計・試作・評価のイノベーション創生拠点「Teijin Automotive Center Europe」を新設

帝人は、欧州において自動車向け複合成形材料のデザイン・設計やプロトタイピング等の機能を担うテクニカルセンターとして、ドイツ・ブッパタール市に「テイジン・オートモーティブ・センター・ヨーロッパ」(TACE)を設立することとした。

 近年、環境負荷低減を目的に自動車のEV化が求められるなど、近未来のモビリティ像として「CASE」*1が示される中、自動車産業では、今後予想されるさまざまな変化にいち早く対応し、次世代型自動車に必要な軽量化や多機能化を実現するため、ビジネスモデルの変革が喫緊の課題となっている。

 こうした課題に対応するため、帝人は複合材料を含むマルチマテリアルによる自動車メーカーの部品供給パートナーとなることを目指し、2017年に米国のContinental Structural Plastics社(CSP社)を買収して、以来、グローバルTier1サプライヤーとして自動車向け複合成形材料事業を展開している。

 更に、欧州においても、CSP社のフランス現地法人であるCSPヨーロッパでのSMC*2工場新設、ポルトガルのInapal Plasticos 社(イナパル社)やチェコのBenet Automotive社(ベネット社)の買収など、強力に複合成形材料事業の拡大を推進している。

 こうした中で帝人は、CASE時代に呼応して顧客のニーズを深耕する体制を構築するため、その対応に向けた最先端エリアである欧州におけるマルチマテリアルでの提案力の強化を図るとともに、欧州各拠点が有する研究開発機能やマーケティング機能を有機的に連携させ、自動車向け複合成形材料のデザイン・設計やプロトタイピング等の機能を担うテクニカルセンター拠点として「TACE」設立を決定した。
「TACE」は、欧州各拠点との強力な連携体制を構築し、各拠点が個別に進めてきた設計・評価技術を、プロトタイプ試作やその評価・データ解析といった領域まで踏み込んだ高度な役割を担うことにより、次世代自動車に向けて、これまで以上にスピード感のあるソリューション提案を行っていく。
 
 将来的には、マーケティング、新技術やM&Aの可能性に関する調査などの機能を整備することで、欧州の自動車メーカーとの取り組みを加速し、軽量性、強度に加え、デザイン、生産性、コスト効率といった顧客ニーズへの対応も図る。さらに、これらの機能を北米や中国に展開することでグローバル・ソリューション・プロバイダーとしての地位をより強固なものにしていく。
 2030年近傍には、帝人グループの自動車向け複合成形材料事業として売上2,000百万米ドル規模を目指す。

「TACE」について

名称:テイジン・オートモーティブ・センター・ヨーロッパ (英名:Teijin Automotive Center Europe GmbH)
業務内容:デザイン・設計機能を活用したプロトタイプ試作、およびその評価を行うテクニカルセンターの機能を有し、次世代自動車に向けたマルチマテリアルでのソリューション提案を行う
次世代自動車開発に向けた市場開拓および技術調査
所在地:ドイツ・ブッパタール市 (テイジン・カーボン・ヨーロッパ社の敷地内)
設立時期:2020年2月(予定)

*1 CASE: ダイムラーのCEOであるディーター・ツェッチェ氏が、自動車業界が将来の進むべき方向性として2016年に提唱したもの。Connected(つながる)、Autonomous(自動運転)、Shared(共有)、Electric(電動化)の頭文字をとった。
*2 SMC: Sheet Molding Compoundの略。熱硬化性樹脂をガラス繊維に含浸させシート状にした成形材料。

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