ボッシュ:車両から建設機械、ベビーカーに至るまでをネットワーク化

MotorFan / 2020年3月2日 13時0分

ボッシュ:車両から建設機械、ベビーカーに至るまでをネットワーク化

ボッシュの新たな100%出資子会社・Bosch.IOは、主力製品Bosch IoT Suiteにより、車両から建設機械、電力会社のデータプラットフォーム、ベビーカーに至るまでのネットワーク化を実現している。

 Bosch.IOは、すでにIoTプラットフォームを展開し、小売、エネルギー、ビルディング、製造、消費財、農業、モビリティ業界の顧客と共同で250以上のIoTプロジェクトに携わっている。「Bosch.IOのプロジェクトは、拡張性と安全性の高いIoTソリューションの効率的な開発を代表するもので、オープンソースのクラウド基盤Bosch IoT Suiteを活用しています」とBosch.IOの取締役であるステファン・ファーバー氏は述べている。 Bosch IoT Suiteでは、顧客がプロジェクトに使用するクラウド環境を選択し、統合することが可能だ。

汎用性と実績


 Bosch IoT Suiteは、ダイムラー社によるファームウェアのOTAアップデートを実現した立役者。すでに約400万の車両オーナーが、新しいバージョンの車両ソフトウェア(インフォテインメントシステムのアップデートなど)を、通信ネットワークを介して安全かつ便利に受信している。つまり、もはやソフトウェアアップデートを行うだけのためにディーラーを訪問する必要はない。Bosch IoT Suiteは、無線アップデートを受信する車両にとっての、通信ハブとなる。

 ボッシュはスウェーデンのベビーカーメーカーであるEmmaljunga社向けに、快適性と安全性に配慮したアシスタンスシステムを開発した。eストローラーと名付けられたこのシステムは、電動ドライブと自動ブレーキ機能を搭載し、スマートフォンアプリとの連携も可能。このアプリはBosch IoT Suiteが基盤となり、アラーム機能などの追加機能を指先で操作できる。


 電力会社であるEWE社は、Bosch IoT Suiteを使用して電力消費量データを効率的に管理している。これは付加価値サービスにもつながっている。例えば、データを使用して消費量を分析することで、電力消費量の最も多い家電製品について詳細な情報を得ることができるため、節電につながる。

 Bosch IoT Suiteは、ダイムラー、Emmaljunga、EWEなどの顧客が使用するだけでなく、ボッシュIoTソリューションの中心的なソフトウェアプラットフォームでもある。例えば、ボッシュビルディングテクノロジーのスマートカメラを、クラウドや既存のバックエンドと接続する。この接続により、ライフサイクル全般を通じてカメラをコストパフォーマンスに優れた方法で管理し、デバイスやゲートウェイのソフトウェアやファームウェアを更新することができる。

 Bosch Rexrothのユースケースは、Bosch IoT Suiteがいかに製造業界の要件に適合するかを示している。ボッシュの子会社であるBosch Rexrothは、ドライブ&コントロールテクノロジー技術に特化しており、Bosch IoT Suiteを使用して建設機械向けのソリューションであるBODAS Connectを構築している。オープンで拡張性の高い、エンドツーエンドのネットワーク化を実現するソリューションで、特定の機械情報へのアクセスを可能とする。サービススタッフが不在でも、ボタンを押すだけでソフトウェアアップデートなどのアフターセールスサービスを提供することができる。建機車両(又は建設機械)と農業車両のメーカーであるReform社は、機械(又は車両)の不具合を迅速に解消するため、BODAS Connectを採用している。


エッジコンピューティングとAIへの注力

 Bosch IoT Suiteはすでに1,000万を超えるセンサー、デバイス、ゲートウェイ、マシンをそのユーザーやエンタープライズシステムに接続している。ボッシュのIoTソリューションは人工知能(AI)の活用を進めており、将来的にはさらにインテリジェントなシステムとなる。

 ボッシュは、人々がより楽に、できる限り安全に暮らせるように、AIとモノのインターネット化(IoT)を活用している。デバイスをクラウドに直接接続することはその手段のひとつで、エッジコンピューティングを組み込むことで大きなメリットを得ているユースケースも確実に増えている。エッジデバイスはインターネット対応だが、そのデータをローカルで処理することができる。これらのデバイスはクラウドに送るデータが少ないため、ネットワーク全体で利用可能なITリソースを有効活用することができる。このローカルロジックにより、これらのデバイスはイベントにより素早く自動的に応答できる。「3.3万以上のエッジデバイスがBosch IoT Suiteに対応するようになり、ローカルでもインターネット経由でも、多数のプロトコルによって接続されています」とファーバー氏は述べている。

 Bosch.IOは将来的に、顧客がIoTソリューションをより効率的に実装できる、事前設定済みのサービスパッケージにも注力する。パッケージの開発に向け、エキスパートがBosch IoT Suiteの各種サービスモジュールを組み合わせている。こうしたモジュールのひとつがBosch IoT Hub。これは、ゲートウェイ経由で(エッジ)デバイスをBosch IoT Suiteに直接接続するための、アップスケール可能なサービス。標準プロトコルと顧客固有プロトコルを使用した接続をサポートする。「デバイスからクラウドまで、お客様は私たちの新しい製品ポートフォリオを利用して独自の一体型IoTアプリケーションを構築することができます」とファーバー氏は述べている。

アナリストからの高い評価

 Bosch IoT Suiteは、ボッシュおよびEclipse IoTワーキンググループに属する他企業のエキスパート達と共同開発したオープンソースのソフトウェアがベースであることから、非常に高い汎用性を誇る。欧州のIT企業を対象とした調査およびコンサルティングの独立系トップ企業teknowlogy Group傘下にあるコンサルティング企業PACの最新レポートによると、Bosch IoT SuiteはすべてのオープンソースベースのIoTプラットフォームの中でも最高レベルにあると評価されている。

「Bosch IoT Suiteに対してこのような素晴らしい評価をいただいたことを光栄に思います。中期的には、IoTプラットフォームの市場は統合していくと予測しています。普及が見込まれる3~5つのプラットフォームのうち、ひとつはオープンソースベースとなるでしょう」

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