アイシン精機、アジラ:転倒リスク通知システムを実装した中型自動運転バスの実証運行を開始
MotorFan / 2020年8月28日 14時20分
アイシン精機はアジラと共同で、産業技術総合研究所が経済産業省、国土交通省から受託した「中型自動運転バス実証実験事業」において、バス運行事業者として選定された大津市(滋賀県)および京阪バスの実証実験に参画する。
7月12日~9月27日の間、滋賀県大津市(大津駅からびわ湖大津プリンスホテルを結ぶ湖岸ルート)において、転倒リスク通知システムを実装した中型自動運転バスを実証運行し、技術の有効性や地域でのサービスに対する受容性を検証していく。
アイシン精機は、本プロジェクトの中で、車内のカメラで乗客の身体能力を推定、転倒のリスクが高い乗客の乗車を監視者(車掌)※へ通知する転倒リスク通知システムの技術開発を担っている。独自の「身体能力推定技術」と、アジラが持つ、人の骨格を認識し、同一乗客をトラッキングするエッジ向け姿勢推定アルゴリズム「AsillaPoseV3」を組み合わせることで、乗客ごとのバスに乗り込む際の特定の動作特徴を数値化し、転倒リスクを判定。この技術によって、高齢者や障がい者など、バス乗車時に転倒に不安を抱える人々にとっても安心して乗車できる自動運転バスの普及に貢献する。
※ 国土交通省のガイドラインに基づき、限定地域での無人自動運転移サービスにより旅客自動車運送事業を行う際、遠隔で車内・車両を監視する遠隔監視者もしくは車掌の同乗により、運転者が車内にいる場合と同等の安全性確保を行う必要がある。今回は車掌の同乗によって対応。
「身体能力推定技術」には、アイシンが強みとする画像認識の技術を応用しており、今回、乗り込み動作から身体能力を推定する手法開発を愛知県立大学、転倒リスクを判定する基準づくりを京都橘大学と共同研究を行っている。また、本実証実験では、身体能力データに基づき、ユーザー(乗客)にあった地域イベント情報の提供などといった地域活性化につながるデータの活用に向けた基礎データ収集を行っていく。
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