カフェインは摂るべき?やめるべき?

MYLOHAS / 2018年6月28日 10時30分

「カフェイン」と聞くと、カフェイン中毒やカフェイン依存といったネガティブなイメージがある一方、眠気が取れたり、頭が冴えたりするため、毎日欠かせないという人も多いのではないでしょうか。さらに最近では、カフェインの代表格であるコーヒーに、認知症や糖尿病、虫歯の予防などにも効果があるとされています。カフェインとうまくつきあうにはどうすればいいのか、五本木クリニックの桑満おさむ院長に話を伺いました。

カフェインとうまくつきあう方法

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カフェインは、さまざまな飲み物や食品などに含まれている成分です。カフェインが含まれている飲み物というと、コーヒーや栄養ドリンクなどが浮かびますが、それ以外にも緑茶や紅茶、烏龍茶などのお茶類、ココア、コーラ、チョコレート、さらにはかぜ薬などにも含まれています。

「カフェインの効能で代表的なものに、眠気覚ましなどの興奮作用や、トイレが近くなるという利尿作用、そして偏頭痛を軽減するなどがあります。これらはカフェインが、血管を収縮させることで、交感神経の働きが優位になることが関係しています。交感神経は、活動しているときなど興奮しているときに優位になる神経なので、眠気が覚め、シャキッとしたように感じます。また、血流の流れがよくなることで、血液中に溜まっていた水分が流れ出すため、トイレに行きたいと感じたり、また同じような理由で、偏頭痛の緩和にも役立つと言われています。カフェインを取ってだいたい30分程度で全身をめぐり、その効果が3〜4時間ほど持続します」(桑満先生)

カフェインの代表格というと、まず頭に思い浮かぶのはコーヒーですが、100mlあたりのカフェイン含有量がもっとも多いのは玉露。おおよそコーヒーの倍程度のカフェインが含まれています。

「多くの人が、眠気覚ましや仕事に集中したいとき用いるのはコーヒーで、玉露はどちらかというと一息入れるときに飲む感じではないでしょうか。私も原稿執筆の際は、夜中にコーヒーを何杯も飲むことはありますが、代わりに玉露、というのはあまりやったことがありません。これはおそらく、コーヒーに含まれるポリフェノールとの相乗効果でその効果が高くなっているからだと思われます。カフェインが含まれている飲料の中でも、コーヒーは世界各地で飲まれているため、さまざまな健康効果が世界各地の研究で明らかになりつつあります」(桑満先生)

コーヒー摂取の習慣が健康にいいのか悪いのか?

国立がん研究センターが行った、約9万人の日本人を対象にした1990〜2011年までの追跡研究では、コーヒーと健康の関連を調査しています。その結果、心臓系の病気の死亡リスクは、1日3〜4杯のコーヒーを飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて36%低いこと、脳血管系の病気のリスクは36%、呼吸器系の病気の死亡リスクは40%低いということがわかった一方で、がんの死亡リスクとは関係がないこともわかっています。またこの他にも、認知症や、糖尿病、虫歯などにも効果があるのではないかという研究結果も報告されています。

「コーヒー摂取の習慣が健康にいいか悪いかは、世界各国で調査が行われ、その結果はバラバラなのですが、今回の調査は日本人が対象になっているので、心臓、脳血管、呼吸器に関しては期待してもいいと思います。糖尿病予防の研究では、紅茶とコーヒーが比較され、コーヒーのほうがいいという結果が出ています。

コーヒーが健康にいい理由として考えられるのは、カフェインに一酸化炭素(NO)を活性化する効果があるため、血管の内皮をしなやかにしてくれること、またコーヒーに含まれるポリフェノールであるクロロゲンが、血圧を下げることなどが挙げられます。

ただし、もともとコーヒーを飲まなかった人が、これから健康のために飲んだからといって、こうした効果が得られるかということについては研究がなされていません。コーヒーが好きな人が体質的にこれらの病気になりにくいという可能性も否定できませんし、コーヒーが苦手な人が無理に飲むことが決して身体にいいかどうかはわからないからです」(桑満先生)

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カフェインは嗜好品。「楽しむ」もの

このようにコーヒーは健康にいいという研究がある一方で、空腹時に飲むと胃が痛くなったり、カフェインを大量に摂取することで依存症になることがあるのではないかという身体への悪影響も心配になります。

「コーヒーに限らず、カフェインは嗜好品です。お酒なども嗜好品ですが、適量を美味しく飲めば、身体への悪影響はそれほど心配しなくてもよいでしょう。だいたいコーヒーは1日3〜5杯程度が適量です。ただし、コーヒーを飲んで胃が痛くなりやすい人は、食事の後に飲むようにするとか、毎日適量以上を飲んでいるような人は少し減らしてみるなど工夫が必要でしょう。

カフェインは、アルコールと同じで、影響を受けやすい人とそうでない人と体質で変わります。無理に飲む必要はありませんが、飲みすぎる人は注意しましょう。また、いくらコーヒーが身体にいいからといって、砂糖やミルクを入れたりすればその効果は打ち消すことになります。

コーヒーとセットで語られることの多いたばこは、逆に健康効果はマイナスになります。さらに、海外では死亡例が出たように、錠剤やドリンク剤などを大量に飲む、ということは大変危険です。嗜好品はあくまでも『楽しむ』もの。楽しんで飲んでいたら、健康にもなったというくらいに思っておくのがいいのではないでしょうか」(桑満先生)

桑満おさむ院長

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五本木クリニック院長。内科・泌尿器科・皮膚科・美容皮膚科・形成外科を標榜する五本木クリニック。日本一の町医者を目指している。五本木クリニック公式サイト

取材/文 大場真代

マイロハス

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