痛みが半日から3日も続く。30~40代の女性を襲う「片頭痛」

MYLOHAS / 2019年6月11日 10時30分

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つらい痛みが繰り返す慢性頭痛。「緊張型頭痛」に続く2回目は、30~40代の女性に多い「片頭痛」の対処法をご紹介します。

動けない、光や音がわずらわしい。人間関係にひびも

日常生活にもっとも支障をきたすのが、片頭痛です。「仕事を休んだり友だちとの約束をドタキャンしたりして人間関係がうまくいかなくなり、やっと頭痛外来を訪れる患者さんも多いですよ」と埼玉国際頭痛センター長・坂井文彦先生。痛みもつらいですが、人間関係の不協和音もつらいですよね……。

Q. 「片頭痛」に悩まされるのはどんな人? 片頭痛 image via shutterstock

日本では15歳以上では約840万人もの人が片頭痛で悩んでいるとされますが、15歳未満も含めると約1000万人にものぼります。

とくに20~40代女性に多く、圧倒的に多いのが30代女性。女性ホルモンが関係していると考えられていますが、もちろん男性にも多い頭痛です。

Q.「片頭痛」が起こる原因は?

筋肉や神経が緊張することで起こる「緊張型頭痛」に対し、片頭痛は頭部の血管が何らかの理由で拡張・炎症を起こし、血管周囲の神経が刺激されることで脈打つ痛みが生じます。

緊張型頭痛は運動や入浴で血行を促進すると症状が和らぎますが、片頭痛は血行がよくなると余計に血管が拡張し、痛みが悪化してしまいます。

Q.「片頭痛」の症状は? 片頭痛 image via shutterstock

「片頭痛」という名前からして頭の左右どちらか片方が痛むと思われがちですが、痛みはあちこちに起こります。

ただし、痛みは左右どちらかに偏っていることが多く、緊張型頭痛のような全体を締め付けるような痛さではありません。脈を打つようにズキンズキンと痛みます。

月に数回、半日から長いと3日も強い痛みが続きます。吐き気を伴ったり、光や音、においに敏感になるため、頭痛発作中は仕事や家事をあきらめて寝込んでしまう人も少なくありません。

おじぎといった頭を下げる動作でも、頭部のうっ血のために痛みがひどくなります。頭痛のなかでもっともQOL(生活の質)を下げるのが、この片頭痛です。

Q.「片頭痛」が起きたときの対処法は? 片頭痛 image via shutterstock

ひと休みすると症状が緩和されるというのも、この頭痛のひとつの特徴。早めに鎮痛薬を飲んで横になるのがベストです。

血管の拡張・炎症を抑えるために、保冷剤や冷たいペットボトルなどで頭の前側やこめかを冷やすのも応急処置としては有効。はちまきのように何かで頭部をしばって血管を圧迫するのも昔からある対処法です。

動くとつらいので、暗く静かな場所でとにかく安静に。外出せざるを得ない場合は、夏の強い陽射しは片頭痛の誘発原因となりますので、サングラスなどで光対策をしてください。

Q.「片頭痛」の治療は?

日常生活が送れる状態にするため、まずは片頭痛の発作をできるだけ早くとる薬を処方します。

また、週に2日以上発作が出る、生活への支障があまりにも大きいといった場合は、痛みが起こりにくくする予防薬を出すことも。吐き気・嘔吐があれば吐き気止めの薬も併用します。

Q.「片頭痛」を防ぐためにすべきことは? 片頭痛 image via shutterstock

片頭痛は、季節・天候、生活リズム、女性ホルモン量などの「変化」に左右されるのが大きな特徴のひとつです。天気が大きく変わる、生理が来るなどと予想できる日にはできるだけ大切な予定を入れない、鎮痛剤を持ち歩くといった工夫が必要です。

また、平日は仕事で忙しかったぶん、土日はお昼まで寝るといった生活リズムの乱れもNG。毎日同じリズムを刻み、規則正しい生活を心がけましょう。

また、頭を支えたり動かしたりする首まわりのコアの筋肉をストレッチし、よい信号を送ることで片頭痛を予防することができます。

片頭痛予防体操の方法 足を肩幅に開いて正面を向き、腕を曲げてひじから手首が地面と水平になるようにからだの前で構えます。 頭は正面を向いたまま、からだの軸がぶれないように気をつけながら両肩を左右に大きく90度回します。

これをリズミカルに最大2分間続けます。オフィスなどでは椅子に座って同じ要領で行ってもよいでしょう。

最近は、片頭痛と緊張型頭痛が混合したケースや、片頭痛が重症化した「慢性片頭痛」も増えているそうです。

自分の頭痛の傾向を知るために、頭痛が起こった場所や続いた時間と一緒に、体調(生理、寝不足、吐き気を伴う、など)や行動(徹夜、寝すぎ、飲酒、入浴、運動、など)、天候などを頭痛ダイアリーにつけてみてください。受診時に持参すれば、医師の診断の助けにもなります。

坂井文彦先生
埼玉国際頭痛センター(埼玉精神神経センター内)センター長。1969年、慶應義塾大学医学部卒業後、同内科学教室に入局し、神経内科および脳循環・代謝の研究を始める。北里大学医学部神経内科学教授、埼玉医科大学客員教授などを経て、現職。日本頭痛学会、国際頭痛学会の理事長など重職を歴任した頭痛治療の世界的名医。『「片頭痛」からの卒業』(講談社現代新書)他、著書・監修書多数。

まだまだある、頭痛の正体

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