エアバスとJAL、MRデバイス「HoloLens」活用のA350XWB向け訓練アプリ開発 - デモも披露

マイナビニュース / 2017年11月15日 7時30分

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仏エアバスは11月14日、説明会を開催し、日本航空(JAL)、JAL エンジニアリングとの協力により、「Microsoft HoloLens」による複合現実(MR:Mixed Reality)技術を利用した訓練アプリケーションのプロトタイプ開発を発表し、デモを披露した。

同アプリはA350 XWB 向けのもので、Microsoft HoloLensを装着することで、ディスプレーを通して3Dのコックピット空間などを作り出し、実機がなくても実際の訓練と同様の訓練内容の実施を可能にする。

説明会では、初めにエアバス・ジャパン 代表取締役社長のステファン・ジヌー氏が、「訓練アプリケーションの開発により、利用可能な技術の幅が広がった。また、HoloLensはビジネス全域に新たな価値をもたらし、データ活用の変革をもたらす。われわれは航空技術における重要な技術の研究開発に取り組んでいるが、その1つがMR。MRは航空機の運転や訓練にとどまらず、設計など意思決定を迅速に行う上でも役に立つと考えている」と述べた。

続いて、JALエンジニアリング人財開発部長の海老名巌氏がエアバスに協力した経緯を説明した。

昨今、航空機には新たな技術が取り入れられており、整備士はより多くの知識と技術が求められている一方、技術の進化により航空機の故障が減り、保守の機会も少なくなったという。

海老名氏は、こうした状況は「経済的な観点では、歓迎すべきことだが、整備士の教育という観点からは不都合がある」と述べた。なぜなら、整備士は故障への対応を通じて、技量が増えるからだ。

そこで、JALでは整備士の教育の機会の減少を解決するため、MRを活用したアプリケーションの開発に取り組んだという。

JALは2016年にマイクロソフトとともに、HoloLensを用いた訓練アプリケーションのコンセプトモデルを作成したが、海老名氏はその際に「実用化に向けては2つの課題があることがわかった」と話した。

課題の1つは、リアルな航空機を再現するには、メーカーの3Dデータが不可欠であるということだ。もう1つの課題として、進化が目覚ましい技術をキャッチアップできるITエンジニアを自社で抱えることに限界を感じたことである。

これら2つの課題を解決するため、今回、エアバスの訓練アプリケーションの開発に参画したという。

A350に触れたことがない整備士がエアバスの訓練アプリケーションのプロトタイプを利用したところ、短時間でA350について理解することができたという。

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