鉄道トリビア 第439回 鉄道業界の一部に深刻な「平成30年問題」が起きていた

マイナビニュース / 2018年1月13日 8時0分

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コンピューターが不具合を起こすといわれた「2000年問題」をきっかけに、「●●年問題」という言葉が定着したように思う。たとえば「2007年問題」として「団塊の世代の一斉退職」、「2011年問題」として「テレビの地上波放送のデジタル化」、「2012年問題」として「都心の大型オフィスビル建設による空室供給過剰」などがある。

さらに「2018年問題」として「少子化による大学経営危機」、「2025年問題」として「団塊の世代が後期高齢者となり、医療や社会保障費が激増」あるいは「昭和100年となり、昭和2ケタを継続して扱うコンピュータシステムの不具合」が懸念されている。このように、「●●年問題」はあらゆる分野で使われるけれど、実際にはそれまでに対応され、実害は少ないようだ。「●●年問題」は予言の言葉として機能している気がする。

ところで現在、鉄道業界の一部で「平成30年問題」が起きていることをご存知だろうか。こちらも対策しないと不便なことになる。「2018年問題」ではなく「平成30年問題」である理由は、「硬券きっぷの日付刻印機で『平成30年』を打てなくなる問題」だから。

硬券きっぷとは、昔ながらの厚紙のきっぷだ。現在は「軟券きっぷ」といって、自動券売機でロール紙を切って発行するタイプが主流だし、大都市などでICカード乗車券が普及したため、きっぷそのものを見る機会も少なくなった。しかし、静岡県の岳南鉄道のように、現在も硬券きっぷを販売する会社がある。大手私鉄やJRでも、「懐かしいアイテム」として記念きっぷに使われる事例もある。

きっぷを販売するときには発券日が記載される。硬券きっぷを発行する場合は次のような手順になる。あらかじめ印刷されたきっぷを取り出し、手に持ったまま小さな機械に通す。するとガチャンと音がして、きっぷの端に日付が入る。平成29年12月30日の場合、「29.12.30」という6桁の数字だ。この日付を入れるための小さな機械を「ダッチングマシーン」という。
○十の位の「3」がない!

「平成30年問題」とは、このダッチングマシーンが平成30年に対応できない問題だ。年の部分の十の位に「3」がない。だから平成30年以降の年を刻印できない。ダッチングマシーンのメーカーがアフターサービスで対応すべきところだろうけど、すでにダッチングマシーンの製造・販売から撤退しているという。かつては全国の駅の常備品だったけれど、自動券売機が普及した現代では採算に合わない。無理もないことだ。

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