航空機の技術とメカニズムの裏側 第107回 航空機の航法と管制(5)オートパイロットとFMS

マイナビニュース / 2018年2月14日 9時5分

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今回のお題はFMS。といっても、アメリカ政府の武器輸出管理に関わる制度(Foreign Military Sales:有償海外援助)のことではなく、Flight Management Systemのほうだ。これは、オートパイロットと測位システムを組み合わせた自動飛行を、より安全・確実にする仕組みである。
○無人機に不可欠なオートパイロット

前回に、「ミサイルでもオートパイロットを使用している」という話を書いた。実は、同じ無人の飛び物である無人機(UAV : Unmanned Aerial System)も事情は同じだ。そもそも、無人機は人が乗っていないのだから、その代わりを務めるオートパイロットがなければ仕事にならない。

考え方は有人機のオートパイロットと同じである。INSやGPSで現在位置を把握して、エア・データ・コンピュータから速度や風などに関する情報を得れば、コンピュータが自律的に機体をA地点からB地点に飛ばすことができる。

ただ、無人機のオートパイロットがミサイルのそれと異なるのは、巡航だけでなく、離着陸も行わなければならない場合がある点だ。実際、軍用無人機の中には離着陸まで自動化している事例がある。興味深いことに、自動離着陸のほうがオペレーターによる遠隔操縦よりも事故が少ない、とする報告書が出たこともある。

もちろん、無人機が自動的に離着陸するからといって、ただ単に放っておいてよいというものではない。オペレーターが機体の動きを監視する必要はある。

通常、その監視は機体が離着陸する現場で行うものだが、ゼネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズ社は2018年の初頭に、衛星通信を用いて無人機の自動離着陸を遠隔監視する実証試験を実施した。

現在は離着陸の操作や監視を行うために、機体と一緒にオペレーターを派遣しなければならない。だが、離着陸を遠隔操作・遠隔監視できれば、派遣する人員の所要が減る。つまり経費節減につながる。機体と整備員だけは、どうしても現地に派遣しなければならないが。

○ウェイポイントを間違えると……

前回に解説したように、慣性航法装置(INS : Inertial Navigation System)やGPS(Global Positioning System)による測位とオートパイロットを組み合わせれば、目的地、それと途中で経由する経由地(ウェイポイント)の緯度・経度を事前に入力しておくことで、目的地まで自動的に飛んで行くことができる。

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