航空機の技術とメカニズムの裏側 第116回 航空機の航法と管制(13)着陸進入支援手段のいろいろ

マイナビニュース / 2018年4月17日 9時0分

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第98回で、飛行場に設置する灯火の話を書いた。そこで取り上げた灯火には、着陸進入を支援するためのものが含まれていた。実のところ、天候が良ければ目視で灯火を見ながら進入する方法でも差し支えはないが、天候が悪いと事情が違う。そこで、さまざまな着陸進入支援手段がある。
○PARアプローチ

PARとは、精測進入レーダー(Precision Approach Radar)のこと。進入する機体を、地上から進入コースに向けて設置したPARで捕捉・追尾して、適切な進入経路に乗っているかどうかを把握する。もしも外れていた場合には、担当の管制官がコースの修正を指示する。

これがPARアプローチで、着陸誘導管制(GCA : Ground Controlled Approach)という言い方もある。民航機では、多くが後述する計器着陸システム(ILS : Instrument Landing System)に取って代わられたが、軍用では今も使用している事例があるようだ。

艦上機が空母に降りる場合、レーダーで進入する機体を捕捉・追尾する仕組みがあるので、これもPARアプローチを使っていることになる。もちろんそれだけではなく、パイロットが自機の進入角を把握するためにフレネル・レンズ光学着艦支援システム(FLOLS : Fresnel Lens Optical Landing System)を装備しているほか、艦尾の左舷側に陣取ったLSO(Landing Signal Officer)が進入機を見ながら、無線で指示を出している。

○計器着陸システム(ILS)

PARアプローチに代わって民航機で主流になっているのが、計器着陸システム。進入経路に向けて電波を出しており、機体側ではそれに基づいて適切なコースに乗っているかどうかを判断する仕組みになっている。出す電波はローカライザー(LLZ)とグライドスロープ(GP)の2種類。

ローカライザーは左右方向のずれを把握するためのもので、電波を出す範囲は水平の扇形になる。使用する周波数は、108.1~111.95MHzの範囲で50kHz間隔、出力10W。

対してグライドスロープは上下方向のずれを把握するためのもので、電波を出す範囲は垂直の扇形になる。使用する周波数は329.15~335.0MHzの範囲で150kHz間隔、出力2.0W。

ローカライザーの場合、中心線の左側は90Hz、右側は150Hzの変調信号が出ている。中央の正規のコースに乗っていると、両方の変調信号が等しくなるので、外れていないと分かる。グライドスロープも考え方は同じで、中心線の上側は90Hz、下側は150Hzの変調信号を出している。

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